サクランボ

「バタバタ、バタ!」突然、頭上から5,6羽の小鳥が飛び立った。あれ、驚いて見上げると、「そうか・・・お目当てはこいつか」近所の家の生垣の上から伸びた桜の木の枝には、沢山のサクランボがなっている。道路には人に踏まれた種が散らばり、実も路面にこびりついて掃除も面倒そうだ。家主がほっとかないで収穫すればよいのにと思って、垂れ下がった枝に手を伸ばした。「実は小さいが、確かに赤く熟して旨そうだ」実の一つを摘んで慎重に口に入れる。なるほど・・・。これでは家主も収穫してまで食べないだろなと実感。多少の苦味以外にあまり味がない。落ちた実を避けながらその場を通り過ぎ見返すと、もう小鳥が舞い戻って盛んに実をついばんでいた。

イタリアでは毎年この時期になるとたくさんのサクランボが果物屋の店頭に並んだ。色は真紅で大粒のいわゆるアメリカンチェリーだった。その当時まだ日本にはアメリカンチェリーが輸入されていなかったので、40年前始めてその実を見た時は深い赤の色に驚いたが、珍しいのと安価なので何回か買って食べた。実は日本のサクランボよりも甘く美味しい気がした。その後アメリカンチェリーの輸入が日本でも解禁になり輸入されると、一時人気が出てサクランボ農家も影響を心配していた。でも日本のサクランボとは見た目も味も別物で、最近ではアメリカンチェリーの輸入もあまり話題になっていない。

しかし日本のサクランボは、なぜあんなに高いのだろうか?手間が架かるのか、栽培が難しいのか、ただ単に生産量が少ないことが原因なのかは知らないが、数年前自宅にチラシの郵送が来た山形のサクランボ農家に、佐藤錦の直送の依頼をしてみた。でも送られてきたサクランボは小さな箱にきちんと並び4千円もした。一粒70円か?ゆっくりと味わって食べた。それから一昨年、町内の自治会で「山梨観光とサクランボ食べ放題」というバス旅行が企画されたので参加してみる。市川からバスに揺られ3時間ほどで、山梨県勝沼近くのサクランボ農園に到着する。園内に入ると「わおー、なんて美しい色の実だ!」佐藤錦のほか数種類のサクランボか真っ赤に実っている。食欲が刺激され制限時間内に手当たり次第にとって食べ、サクランボで初めて満腹になる貴重な経験をした。

サクランボにはこのブルーの器でどうでしょう?色の対比が面白いかも?(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎)

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