金太郎飴

11月になるとそろそろ七五三のシーズンでもある。特に7歳の女の子には和装で祝うのが恒例で、千歳飴の袋を手に持って写真どりをするという習慣があった。でもこの千歳飴、最近では余り見かけないような気もする。七五三と千歳飴の関係は記録によれば、江戸時代に神田明神が発祥で子供の無病息災を願い、参った稚児に神社がお祝いとして飴を配ったことが由来だという。砂糖のないとうじ飴の原料はもちろん純米で、澱粉を糖分に変えて飴を作っていた。でも最近では砂糖を原料に使い、練乳なども加えて洋風に仕上げているそうだ。形もただの丸い長い棒から食べ易い形状に変え、味も多様で昔の飴とは大分異なるようである。

最近は棒状の千歳飴と同様に金太郎飴も見かけなくなった。金太郎飴は何処を切っても同じ金太郎の顔が出てくるので、同じことを繰り返す様を「まるで金太郎飴のようである」と以前は日常よく使っていた。しかし今の子供達はこの金太郎飴を知らない子も多いのではないか。この飴を作る作業は難しく、熱いうちに各色の飴の塊を手早く伸ばし、金太郎の顔に仕上げるには年期と熟練が必要であり今では後継者もいない。ところでふだん余り接触のない外国人が日本人を見たとき、金太郎飴と同様に皆同じ顔に見えるという。戦後欧米人から言われた典型的な日本人顔はチビで顔が平たく眼鏡をかけた出っ歯、アメリカアニメのディック・トレイシーに登場した山田警部顔である。でも今の若い人たちは背が高く皆さんイケメンになった。

人間の顔といえば今中国では各人の顔の特徴を細部まで正確に識別できる、監視カメラが様々なところに設置されているという。特に西方の新疆ウイグル自治区では人権弾圧に多数利用されているらしい。先日トランプ大統領は顔認証によるウイグルの人権弾圧に強く言及した。この背後には民主党の対立大統領候補バイデンの息子の疑惑があるという。オバマ政権で副大統領であったバイデン氏は中国と緊密で、習近平氏のはからいで彼の息子が中国で、事もあろうにこの監視カメラの会社に投資し大もうけしているらしい。これが暴露されつつあり、民主党一番の対立候補であるバイデンは候補者から脱落するという噂もある。

急速な文明の発展も良し悪し。ピース!と指を立てスマホで撮って写真を転送、すると瞬時に指紋登録もされるという。嘘でしょう!(写真・フランス人の青年と我が家での会食、勝田陶人舎・冨岡伸一)

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