ボロ市
私の住む市川市本八幡駅近くには、この駅の名前の由来にもなっている、葛飾八幡宮という神社がある。この神社では毎年秋になると農具市(通称ボロ市)が開催されてきた。子供の頃はこのボロ市、古着や鋤、鍬などの農具を商う露天商、植木屋、屋台の食べ物などを販売するテキヤなどが神社の境内に所狭しと露天をはった。しかし最近ではこの祭りも人出が減り、これら露天も20余りで広い境内に点在する程度で、まことに寂しい状態となっている。昔この祭りは人出が多く真贋渾然となっているところが面白かった。特に印象に残るのは得体の知れないオヤジが、こうじょう巧みにどんな傷でもすぐ止血する!などと自分の腕に刃物で傷つけ軟膏を塗る。するとあっという間に血が止まった。そこでこの軟膏を買ってみが、ただのワセリンであった。
今国会では安倍さんが毎年春に主催する『桜を見る会」というお祭りが、税金の無駄遣いということで野党やマスコミから執拗な攻撃を受けている。でもこの問題良く考えてみると、これは(祭り)という概念が吹き飛んでいる。祭りは人が多く賑やかなほうが楽しい!それにある程度祭りは無礼講で人や金などいちいちチェックしないことが前提である。祭りには神主もいれば、地元ヤクザやテキヤも関わる、これらが混在一体となって盛り上がるのが祭りではないのか?持ってくる御祝儀に基本いちいち領収書など発行することはない。日本の行く末を議論する国会の場でこれら仔細なことに、一人年間億近く経費のかかる国会議員が寄ってたかって、議論することに何か意味があるのか私には理解できない。
最近の安倍さんを見ていると大分気力がうせてきたようにも見える。モリカケ、サクラと仔細な問題に終始するうちに、せっかく盛りあっがった憲法改正、安全保障の問題など何も結論が出せないで退陣することになりそうである。次に誰が総理になるのか現況では有力な候補者が全く存在しないのは、今の日本にとっては悲劇!事なかれ主義のポリシーや指導力のない総理では、これからの難局を乗り越えることなどできはしないと思う。確かに今の日本人の民度は高くなった。街は清潔で何もが正確に機能している。しかし余りにも仔細なことに皆で、こだわり過ぎ大局視座に欠け国力は低下していく。
先日自民党の二階幹事長が皇室の皇位継承は男女平等の立場で議論すべきと、まことに皇族の歴史を無視した発言をした。安倍さんの側近ですらこの程度では全く憂国です。(写真の葉は陶器です。勝田陶人舎・冨岡伸一)