茶飲み話・投資
「インベスト・イン・キシダだってさ!」株式投資で得た利益に対して、現状の20パーセントの税率を5パーセント増税すると発言している岸田総理が、先週ロンドンでおかしな発言をした。なんと外国人投資家や日本人にもっと日本株に投資を!と呼びかけた。自らは株持ってないと語る総理のトンチンカンな言動にはあきれる。
ウクライナ問題などで終始するテレビ報道の中で、かき消されがちなこの手のニュースに注目する人など殆んどいない。しかし私はこれから老後の貧富差は預貯金の運用で決まると考えているので、この岸田発言は気になる。現在日本人の金融資産はおよそ2千兆円と言われるが、その半数が利子のつかない銀行預金などに滞留しているのだ。総理はこの虎の子の個人預金を、投資に呼び込もうと考えているらしい。
「政策は買い」という言葉が投資の世界では昔からあり、政府の打ち出す政策に従えば儲かるとされてきた。環境問題の解決が重要といえば、環境関連会社の株を買えばよし、電力不足が大変だといえば電力会社株を買えばよいということだ。ところがこの度は日本株全体を買えと言っている。こういう時は素直に、それぞれの業種で一番業績の良い会社の株を買えばよい。今世界的に株価が暴落しているので、タイミングとしては悪くないかも?
「給料の上がらない若者の間ではすでに株式投資のブームは始まっている!」世の中の動きに敏感な若者は、これから豊かに生きる道は株式投資しかないと肌感覚で認識しているのだ。そして現状彼らの中からは億円稼ぐ人も多く出ている。現在のように円安やインフレが進み金の価値が減価し続けると、預貯金だけに頼る庶民は知らないうちにドンドン貧困になっていく。
でも経済オンチだと金融界から馬鹿にされる岸田総理の「貯蓄から投資へ」スローガンに期待できるのか?総理が岸田さんに代わってから経済はより低迷し、日本株は下がり続け円安も進む。でも素人が株式投資などに手を出すと殆んどの人が損をする。投資してもしなくても貯金が減る世の中、金のかからない鴨長明晩年の生き方をベースにすれば、何があっても気楽なもんだ!(写真・いっぷくの茶を飲み干せば生きてる実感がわく。勝田陶人舎・冨岡伸一)