茶飲み話・東京

 

いま東京というこの巨大な過密都市が世界中から注目されている。その理由は東京の持つ特殊性にある。23区を始め周辺の首都圏を含むと約3千万人の人々が暮らし、世界一の規模をほこる。他国では通常この規模まで一か所に人口が集中すると、インフラや治安問題の発生で都市機能がマヒする。でも実際の東京は安全安心、車なしで何処にも行ける快適都市である。

数ある東京の観光スッポット中でも最近人気なのが、スカイツリーや東京タワーである。ここに上り東京を見渡すと関東平野一面にビルや宅地が広がり、その規模の大きさに圧倒されるのだ。そして遠くに霞む、皆んな大好き富士山を望めば「東京は凄い!」ということになる。海外の大都市は高層ビルなど、上に高いのでコンパクト。どこまでも住宅が広がるこの風景は見る価値があるらしい。

「世界一安全な都市は何処」というランキングで一位に選ばれたのが、デンマークのコペンハーゲンでである。そしてカナダのトロント、シンガポールと続き東京は五位であった。でも「おい、ちょっと待てよ、おかしいだろうが。なんでそんなちょっぽけな都市と東京を比べるの!」日本にもコペンハーゲン規模の安全都市なら長野や仙台などいくらでもある。東京がダントツ一位に決まっとる。

最近たまに東京に出かけると首都圏の市川に住む私自身も都心の変貌ぶりには驚愕する。東京オリンピック開催を境に渋谷、新宿、東京駅などそれぞれのターミナル駅は再開発が進んで、より便利で快適な空間になる。そしてこれらの駅を結ぶ地下鉄にはホームドアが設置され、駅舎の内装もリホームされ一変した。特に渋谷駅などは十年前とは様変わりである。

東京が他国の大都市と比べ、決定的に違うところは地下鉄を始め鉄道網の充実である。日本の鉄道は時間が正確で、特に首都圏など5分も待てば次の電車がやって来る。「俺は時間には正確で人を待たせないないのが信条」と豪語できるのも電車の遅延がないからである・・・。(外国人は時間にルーズとよく聞く。でも遅れるのが当たり前の時刻表ではねえ。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

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