茶飲み話・サービス
「私はウオーターなど頼んでいません!」と抗議する外国人が、結構いるらしい。初めて来日し、レストランに入ると日本では普通、オシボリと水や、お茶が運ばれてくる。すると殆どの外国人は驚くらしい。海外ではウオーターや、お茶は通常有料で提供される。そこで金に細かい欧米人はクレームをつけてくるわけだ。
一方それを聞いた日本人スタッフは何のクレームか理解せず、その場に立ちすくす。でもジェスチャーを交え日本では水やお茶は無料であると説明すると「知らなかった」と笑顔が戻るという。確かに日本人ならまさか、水を運んでクレームを受けるなどという事は想像もしない。グラスウオーターで金を請求する感覚など古来より、日本には存在しない。
そして丁寧な接客の後、会計時にチップを受け取らないのも日本独特だ。欧米では接客の程度によってチップの額が決まる。店員もチップの額を多く期待すれば丁寧な接客を心掛ける。しかしもし自分の期待通りの額が支払われないと、露骨に態度にあらわす。ようはすべてのサービスは有料で、彼らは金のために働いている。
「日本の製品やサービスはクオリティが高い!」と来日する外国人は口をそろえる。それは多くの日本人の仕事に向かう真摯な姿勢と、職人気質によるものである。見えない部分こそしっかりと手をかける。その結果が今日の日本製品礼賛につながっている。ところが隣国はその逆で、見える部分だけ意匠するので張子の虎状態である。その結果、ほとんどの製品には耐久性がない。
「何のために仕事をするのか?」と問えば「生きがいを求めて」と答える人は多い。通常日本人は社会や他人のために何か貢献がしたいと願う。そのため監視などなくとも、陰ひなたなく業務に取り組むのが日本人だ。結果として他国に比べ高度な社会環境が維持されている。(先日ゴミ集めをしながら駅前を散歩する老人を見た。誰に頼まれたわけでもなく自発的な行動に敬服!勝田陶人舎・冨岡伸一)