茶飲み話・オノマトペ

 

日本は近年観光地として非常に人気があり、欧米からも多くのツーリストが訪日している。そのため日本語学習も盛んでブームになってきた。しかし日本語は漢字、カタカナ、ひらがなと文字数が多く敬語なども複雑にからみ、外国人にとっては習得の難しい言語だという。でも最近は流ちょうに日本語を話す外国人も増えていて驚くこともある。

「オノマトペってなに?」最近よく耳にすることが多くなった言葉にオノマトペがある。オノマトペ・ONOMATOPEは古くギリシャ語が語源で「擬声語」という。日本語を修得する外国人が増えると、敬語と同じように難解なのがこのオノマトペだ。例えば「雨がザアザア降って、風がビュウビュウ吹いたが、今はシトシトでソヨソヨになった」。このように音などのニュアンスを二度繰り返すことにより表現する擬声語は日本人の感性を理解しないと難しい。

そしてこのオノマトペは日本語ではおよそ二千語もあるという。欧米言語ではオノマトペは少なく、日本の他には主に東南アジア系の言語に多くみられるらしい。すると日本語の起源は北方アジアだとされるが、オノマトペは南方から来た人々が日本に持ち込んだ可能性もある。日本列島には様々な地域から人々が渡来したので、それらの言語が複雑に絡み合い難解になったのかも?

文字もまた日本では主に漢字を使用するが、中国から強い影響を受けた朝鮮やベトナムなどの国々では現在漢字を使用していない。そして漢字を長く使用している中国でも近年難しい漢字を簡単に省略した文字が使われている。しかしその簡略化が下手で、変な漢字がたくさん生まれた。日本では戦後漢字を簡略した当用漢字が採用されたが、当用漢字は中国の新しい漢字よりもバランスが良い。

漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字を使い分ける日本語は非常に複雑だが、これにより豊かな文章表現が可能で、日本人の思考力向上に役立っていると思う。いま日本人の知能指数は世界一高いが、その主因は多様な文字の使い分けにあるのではないか・・・?そしてオノマトペのニュアンスはカタカナ表記がより伝わりやすい。(英語の学習熱が盛んだが難解な日本語を学ぶ外国人も増加中!勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

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