茶飲み話・嵐の前
「いったいどこまで上昇し続けるのか?」新年が明け、一か月が経過するとこの間でも金価格が3パーセントも上がっている。このような状況ではただゴールドを保有し、握っているだけでお金が増えていくのだ。そしてこの状態はもうすでに25年以上続いていて、この間金価格は15倍以上に値上がりしている。すると大半の賢い人達は「こんなこといつまで続くわけない」と考え購入を見送る。
でもこのように考える人はゴールド価格だけを眺めていると思う。実質的に金価格は世界の政治や金融状況によってその値段が決まる。たとえトランプ大統領が登場し、ウクライナやパレスチナ問題が解決しても、アメリカの膨大な債務が解消するわけではない。まさに今のアメリカはサラ金地獄にあえぐ、多重債務者である。そして近い将来必ず自己破産をすることになる。
すると最も被害を被るのは、米国の赤字国債を大量に保有する我が国日本である。お隣中国も同じく米国債を多く保有していたが、最近は米国債を売却し、ゴールドを買い集めている。当然我が国も米国債を売りゴールドに逃げるべきだが、もし我が国がこれをすると米ドルが暴落し、ドルが信用を失う。そこで日本政府もアメリカに忖度しゴールドを買わない。そして国民にもゴールド買いを推奨することもないのだ。
最近はテレビでも金価格の値上がりを時々報道するが、金価格が高いので暴落する可能性があるので近づくな!とのニュアンスになる。でも実際には金価格が暴落しても、ただの紙になる紙幣や国債よりよっぽどましだ。なんとなく平穏無事に日常生活を送っているが、時々刻々と金融危機は忍び寄る。給与所得があるわけでもなく、僅かな貯金と年金に頼る我々一般高齢者はもろに荒波を被る。
でもこれからやって来る百年に一度の混乱も2,3年たてば収まるので過度に悲観することもない。自宅にこもり少しの間麦飯を喰えば、また新たな時代がやってくる・・・。政府は今のインフレ率は2パーセントというが、庶民の実感では2割くらいは上がっている。物価の高騰、それに伴うゴールドの上昇などまだ始まったばかりです。(5年以上生きる予定の人は資産防衛が最も重要なテーマです。勝田陶人舎・冨岡伸一)