茶飲み話・Ⅿ2

 

Ⅿ2とはマネーサプライ、すなわち通貨供給量のことである。いま我々年金族には大変な問題が差し迫っている。近年先進国を始め、世界中の国々ではどこも巨額な財政赤字を抱え、それを補うために毎年新たに紙幣を刷り続けている。そのため増え続ける紙幣は価値が減価し続け、限りなく紙クズになる運命にある。でも日本政府及び国民の多くは別にあわてる様子もなく、平然と構えている。

しかし危機を感じる一部の賢い人たちは自身の保有する債権や預貯金をゴールドなどの実物資産に代えて所有する。通貨供給量の増加はインフレを加速させるので、今後はドンドン物価が上昇していく。政府の発表では年間のインフレ率は3パーセントと発表しているが、食料品など生活必需品はすでに10パーセントを超えているのだ!これはもし一千万円の預貯金があったとすると毎年百万円づつその価値が目減りしていくことになる。

欧米などでは既に一足先にインフレは進行し、パリやロンドンで食うラーメンは一杯4,5千円もする。気軽にレストランで食事をするとアラカルトでも一万円は下らないらしい。日本が長期間物価安のデフレの間に、欧米ではインフレが進行し続けていた。手短な旅行先として人気のあったハワイなども、今や物価高で簡単には出かけられなくなっている。いっぽうで欧米人達は物価の安い日本旅行がブームとなっているのだ。

先日国民年金の支給通知が我が家に届いたが、なんと突然一万円も減額されていた。理由の詳細は分からないが、多分財源不足ではないのか?私の場合は以前から年金の減額や高インフレは来ることが必然と考えていたのでショックはあまり感じないが、それでも年金族にとってインパクトは大きい。これからは年金の減額とインフレのダブルパンチより、年々生活が厳しくなるので覚悟を決めて生きた方が良い。

このブログを書き始めて6年になるが何となく感じていた危機感が、今ではかなり身近に迫って来たとの実感がある。人気取りに現金をバラまくにも良いが、その手形は後になって回って来る。紙幣の紙クズ化を防ぐ方法は貴金属やビットコインに預貯金を変えることだが、それの出来ない人は今から貧困でも楽しく生きるメンタルを鍛える事である・・・。(真夏のお茶菓子は冷えた水ようかんが最高!勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

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