茶飲み話・エアコン

 

九月になり夏の暑さともお別れしたいが、まだ秋風の吹く気配すら感じられない。以前ならこの時期になると秋雨前線が下りて来て涼風を部屋に招くが、最近ではシトシト雨の降り続く初秋など、過去の記憶に残るだけになった。もしこのまま温暖化が進み、夏季が長くなると農産物の収穫にも影響が出て、食品価格の高騰を招くと心配になる。

それでなくても今年の九月は多くの商品が値上げされる予定だ。その範囲は食品や飲料にとどまらず交通費や電気料金まで及ぶので、年金族の脛はどんどん細くなる一方である。そして年金の減額に医療費負担増と支出は徐々に増えていく。でも現実には高齢者の増大や現役世代の減少で、税収が減り続けるているので政府に期待するのも無理がある。棚ボタを期待して口を開けても、すでに国には余分なモチなど残ってない。

しかしこれからやって来る物価の高騰はこの程度ではすまない。同じ商品が一年のうちに数度も値上がりする時代が我々年金族を襲うのだ。70代ともなれば簡単な軽作業のアルバイトさえみつからない。そこで現役世代以上に来るべき未来に表面から向き合い、早めに対処する必要がある。もう高インフレの時代はすでに始まっているので、来年にはかなりはっきりした形で我々の日常生活を圧迫してくるはずである。

このような時代に最近問題になっているのがエアコンの節電機能の厳格化である。これにより従来のような機能の簡単な廉価版のエアコンが制作できなくなり、価格が一気に上がるという。この法律は27年度より施行されるので、それまでに古いエアコンは買い替えた方が良いらしい。わたしの部屋のエアコンもすでの20年以上使っているので、近々に交換しないと高いものにつく。

今年のように酷暑が続く夏に、エアコン無しの生活など考えられないので、今後高いい出費になるエアコンの値上がりは年金族の懐を痛める。このほか人手不足から家の修繕やメンテも業者に頼めばその出費はばかにならない。なにしろ全ての建設資材やコストもインフレしているので先延ばしにもできない状況である。(最近電気代をケチり、熱中症で救急搬送される高齢者が激増しているで気を付けよう。勝田陶人舎・冨岡伸一)

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