茶飲み話・2017年

 

早いもので私がブログを書きホームページに掲載するようになって、すでに8年が経過するらしい。らしいというのは自身の記憶では6年位だと思っていたので、時の歩みの速さにビックリしている。最初の動機はホームページにブログを定期的にアップすればアクセス数が稼げ、検索に有利だ!と人に勧められたからである。それまでは文章を書くのは苦手で、敬遠していたがいざ始めてみるとこれがなかなか面白い。そのため気が付いたら8年間も経過していた。

でもテクノロジーの世界は日進月歩で、今やホームページやFacebookでのブログ掲載は過去のツールになってきている。世の中はすでに動画掲載が主流で、ブログなどのテキストは時代遅れなのだ。テキストは読むのが面倒で敬遠される傾向にある。でもこのまま活字文化が希薄になり、人々が文章を読まなくなると思考力の低下に繋がるのではないかと危惧される。そして最近では若い人はチャットGPTの普及により、考えて文章を書くこともしなくなる傾向にある。

最近では小学校でもタブレットが各自に貸与され、教科書やノートなど紙媒体から離れる傾向が加速している。すでに学校などの教育現場ではこれまで行われてきた暗記主体の学習でなく、個々人の個性を伸ばすより創造性重視の対応が必要とされる。もしこのままスマホなどを使った自動翻訳機が進化すれば、英語など外国語学習の重要性も減っていく。そして偏差値重視の学歴社会も崩壊に近づく。

職場でもAIの急速な普及は事務職などを奪う。そしてそれはプロムラミングなどのテクノロジー職種に及び、やがては公認会計士、弁護士などのいわゆる士業の淘汰へと進んでいく。若者はエリート教育を受けて一流大学に進めど、超優秀な人以外は就職口がないという状況になる。すでにアメリカではIT系のエンジニアの就職が困難になっているそうだ。

いっぽうで建設現場で働く配管工や左官、大工などの熟練労働者の給料が人手不足から跳ね上がっているという・・・。これからの若者の職業選択は非常に難しい。大学を卒業する10年後の世の中のニーズなど全く読めない。AI、ロボットにより人々は労働から解放されるが、仕事を生きがいとする人生観も変わっていく。(大きなパラダイムシフト起っている昨今、子供たちの教育は本当に難しくなった。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

茶飲み話・お抹茶

 

先週、いつも頼んでいる静岡のお茶店から、抹茶の販売を打ち切るとのハガキが届いた。「やっぱりねえ!」と素直な感想だが、近年日本観光の大ブームで沢山の外国人が来日している。そして京都などでお抹茶を頂き、その美味しさに気に気付いてしまったのだ。そして母国に帰り抹茶文化を広めた結果、抹茶の需要が急激に増え深刻な抹茶不足になってきている。このまま抹茶の需要が増えれば気軽にお抹茶を頂くことが難しくなるかもしれない。

最近では日本でも個人で気軽に抹茶をたてて楽しむ「一人抹茶」が人気だという。一人抹茶など私は数年前より続けており早朝の日課にしている。抹茶を呑まない日はどうにも気分がスッキリしない。もし世界的にこのまま抹茶ブームが続き価格が高騰すればカジュアルにお抹茶を頂く習慣も消えるのかもしれない。インバウンドで大量に外国人が訪れるのも結構な話だが、いろいろと弊害も起こりそうである。

粉末のグリーンを眺めていると心が和む。お湯をそそぐ前にしばし目線を下ろすが新緑の日本の原風景を連想させる。そしてもし抹茶が入手困難になりその代用品として、ネスカフェを泡立てて飲んでみるが、その色と飲み口はとても比較対象にはならない。コーヒーを泡立てて飲むなどの習慣はやはりイタリアのバールこそお似合いだ。でも世界中に店舗をかまえるスタバは近年、抹茶ラテも人気なので和食同様に抹茶にもグローバル化の波が押し寄せる。

お米が足りない、マグロもウナギも、そしてまた抹茶まで不足している。日本の貴重な食材が海外に流れ、その代わりに中国から毒入りの安い食材が流入する。もしこのままインフレが続き庶民が貧困になれば、日本人は農薬漬けの食品を口にすることになる。コンビニの弁当を毎日食べると死んでも死体が腐りにくいとのデマも広まったが、防腐剤や殺虫剤だらけの中国食材を日々食べればこれは実話になる可能性もある。

ヒタヒタト世界的な高インフレが進行している。最近では貴金属の急騰が話題になっているが、これはまだ始まったばかりなので銀貨でもよいので購入を勧める。年金に頼る老後生活はインフレに弱いので、気を付けてください・・・。(抹茶の多量な輸出など禁止して欲しい。抹茶や日本食を喰いたければ日本に来ればよいのです。勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・sp500

 

いま投資に目覚めた日本人の多くの若者が購入しているのが、sp500すなわちスタンダード&プアーズ社がアメリカの上場会社500社を選び出し、構成した株式インデックスである。給料があまり上がらず物価高に苦しむ若者たちは昨年の新ニーサ導入で米株投資で儲けようと考えている。でも今のところは順調に利益が出ているが、バブルで膨らんだ米国株はいつ破裂してもおかしくない水準まで上昇している。

アメリカの著名な投資家ウォーレン・バフェットは米国株の暴落を予想し、株式を売って現金に換えている。そして今か今かとその暴落を待ち望んでいるのだ。しかし現状では大手半導体やテクノロジー株を中心に上昇を続けている。アメリカ人は日本人と違い、40パーセントもの人が株式投資をしているので、もし株式が下落すると大統領の支持が激減する。そこでトランプさんも金利を下げて株式を上げようとしている。

でもそろそろ限界に達しているので、ある日突然の大暴落もある。すると高値でつかんだ日本の若者達は奈落の底へと叩き落されるのだ。我々団塊世代は30代の時に日本のバブル崩壊を経験し、苦い思いを経験している。株式投資は本当に怖い!上手く波に乗れば儲かるが油断すると一生を棒に振ることもある。さりとて儲かると聞けば指をくわえて見ている訳にもいかないという心情も理解できる。

世の中が安定していれば何もリスクをとって投資する必要もない。まじめに働きコツコツ蓄財すれば平穏な人生が約束される。しかし現在はどうだろう?蟻のように働き、預金してもインフレで実質的な貯金の価値は減る一方である。そして雑誌などで情報を集め、何か良い投資先はないかと思案すると行きつく先はsp500の購入にたどりつく。

sp500は過去20年間は良好な収益を上げ続けている。だが永遠に上がる株などなく、いつかは暴落するのだ。いま新規に証券会社に出向き「何か儲かる投信先ないですか?」と相談すればこのsp500を薦められ事が多いだろう。一見リスクの少ないsp500だがその奥には悪魔が潜んでいるかも・・・。(女性や若者、陶芸家までもが投資の知識が必要な時代なのです!勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

茶飲み話・銀貨

 

トランプ大統領が焦ってウクライナ戦争の停戦を画策すれどプーチンが合意せず、一向に和平交渉が進まない。このままでは戦争は泥沼化し、トランプさんのノーベル平和賞受賞も遠のくばかりだ。いま世界はBRICS諸国と西側先進国の分断は深まり、ますます緊張感が高まっている。このままでは世界平和など絵空事で、第三次世界大戦の勃発の可能性も噂されている。そしてわが国も長年政権をになった自民党が形骸化し、政治的混乱が続いている。

いっぽうで日経平均や金、銀価格は連日のように上昇し、インフレの進行がはっきりと認識できるようになってきた。このような時代、たとえ年金族といえど政治経済に無関心でいると平穏な老後生活に支障をきたすので気を付けよう。特に殆ど金利のつかない銀行預金などは実質的価値が毎年目減りするので、自身で対策を立てる必要はある。しかし間違っても銀行や証券会社の窓口では相談しない事である。彼らに有利な手数料の高い投信などを薦められるだけだ。

最近私は手の届かななくなったゴールドに代わり、まだ割安なシルバーに注目している。貧乏人の金と言われるシルバーは太陽光パネルや電気自動車、エレクトロニクス分野で需要が拡大し、現物不足の状態が続いている。ゴールドは1グラム1万9千円もするがシルバーはたったの220円である。これならば庶民にも手が届くので、銀貨を集めるのも悪くない。

先日タンスを整理していると半世紀前の欧米のコインが出てきた。若い頃ヨーロッパを旅した時の遺物である。今のコインは殆どはニッケルだが、昔のコインには銀製の物もある。銀とニッケルの識別は磁石を近づければ分かる。ニッケルは磁石に吸い付くが、付かなければ銀の可能が高い。現在はすでにシルバーのインゴットは品薄で購入が難しい。でも銀貨なら殆どが数千円で買えるので、コレクションとして集めてみるのも面白い。

紙幣と違い銀貨はインフレに強い。一万円札の原価が20円なので、もし国の信用が失墜すれば紙くず同然になる。しかし銀貨はいつの時代も一定量以上のお米が買えて、決してその価値が毀損することはない。幕末の一分銀は約9グラムで現在の銀価格では1800円、ところが実際には8000円位の価値があるのだ・・・。(いよいよインフレの進行と貴金属の高騰には目が離せなくなってきた。勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・核融合

 

「核融合とは、軽い核種同士が融合して、より重い核種になる核反応をいう」とあるが何のことやらさっぱり解らない。要は半永久的に輝き続ける太陽の仕組みを人工的に作り上げる技術だという。もし小型の太陽を地球上につくれれば、燃料は海水なので資源は無尽蔵にあり、人類は永遠にエネルギー不足から解放される。そして化石燃料を燃やして生じる二酸化炭素排出もなくなり、地球温暖化も解決されるらしい。

しかしそんな理想的な技術が簡単に手に入るわけがなく、遠い未来の事だと思われていたが最近では研究が劇的に進み、実現可能であるとにわかに注目され始めてきた。もし核融合炉が完成すれば今までのような核分裂による原子炉と違い、放射能などをいっさい出さないため福島原発のような災害も起こらなくなる。地震などの自然災害の多い我が国にとっての恩恵は計り知れない。

だがしかし先日この核融合技術を使うとゴールドを人工的に作ることが出来るという論文が発表された。いよいよヨーロッパの中世にブームとなった「錬金術」が現実のものとなるのか?注目されるところだ。そもそもゴールドは地球の創成期に惑星同士が衝突し、超高温の核融合状態になった時に生成されたらしく、その後地球が冷えると重いゴールドは中心核の方に移動したという。それが溶岩や温水に溶けてごく少量が地球の表面に運ばれる。

そこで核融合炉でプラズマ状態を継続して作り、比重の重い鉛を投入するとゴールドに変化するという。もしこの技術が将来完成すればゴールド価格は安くなるかも?しかし実際にはこのコストが膨大で、ゴールド価格を押し下げることはないという。でも百年もたてば安価にゴールドを生成できるかもしれないが、私は生きてはいないので関係ない。

最近も日々上昇し続けるゴールド価格、こんなこと今までになかったので、いよいよ世界的な金融危機や高インフレが身近に迫ってきている実感がする。最近の田中貴金属の店頭では価格高騰にも関わらず売る人が減り、買う人が圧倒的に増えている。われわれ庶民も少額で良いので金貨数枚の保有も必要であると思う昨今である。(年金族にとっては生きにくい時代になってきた。勝田陶人舎・冨岡伸一)

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