茶飲み話・新年
「明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします!」新年に当たり今年の抱負など述べたいと思いますが、個人的には24年は年初から問題山積な難しい年になる予感しかありません。米中対立を筆頭に、ウクライナ、イスラエルの戦争に加え、スエズ運河のある紅海での商船攻撃、我が国が原油の90パーセントを頼るペルシャ湾出口、ホルムズ海峡の緊張など一触即発な案件が並ぶ。
それに対し国会では岸田首相の指導力の無さに加え、安倍派パー券問題の裏金疑惑による議会混乱が続く。そして我々庶民は医療費負担や介護保険料の増額、相続税や消費税値上げ検討など搾り取られる案件ばかりだ。そして唯一の救いが今年から始まる金融所得税を軽減するニーサ枠の拡大だが、投資初心者が急に株式投資を始めても簡単には儲からない。
「つれづれなるままに、日暮らし、硯に向かいて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ」。さしたる拘束もない余生を自由に送っていると、脳裏に飛来する語句は古典の随筆などの文頭だったりする。人生を達観すればしょせん世の中の動きなど、われ関せずの幻影にすぎないと無視も出来る。
最近では食事や酒量も減り、常々心配している天変地異による飢饉にも耐性が増したようだ。でもそのぶん身体のエネルギー放出量も減り、足元がぐらつくこともある。これを世間では通称老化と呼ぶようだ。好きなカツ丼やラーメンも胃もたれすので控える。でも先日は運転免許更新の高齢者認知症検査に出向いて丸暗記の全問解答だった。
年頭に当たり世の中の情勢に興味を持ちつつも、また一つ歳を重ね老いに準ずる自身の心の相克などもある。「今年は世の中波乱万丈の予感」でもまだ70代で人生これからだと鼓舞する。七転び八起き、終わりよければ全て良し・・・。このブログを書いたのは年末だが、年が明けると早速北陸での大地震、羽田での飛行機事故と災難が続く。(何が起こるか分からない昨今、方丈記に書かれた鎌倉時代の混乱とダブル。勝田陶人舎・冨岡伸一)
ワビ住まい
茶飲み話・ワビ住まい。
「我が晩年は詫び住まいをしたいと願い50歳の時に陶芸庵をつくった」。私はどちらかと言うと若いころから人付き合いが苦手で、学校や会社などの組織との係わりを嫌った。そのため青春時代は読書などをして一人で過ごすことが多く、漠然と自身の人生を俯瞰し思い悩んでいた。そして導きだした結論は早めにリタイアし、好きな事をして余生を送る理想だった。
そしてもう一つは日本を抜け出し、海外逃亡する夢もみていた。そのため語学の習得には多くの時間を割いたが、フランス語は町を散策するのに困らないレベル。英語、イタリア語は簡単な日常会話程度である。そして実際にフランスに3か月、イタリアに1年暮らしてみたが、自分の情念は典型的な日本人で、個人主義が徹底する欧米にはなじまない性格であることをよく理解した。
それに長男でもある私は両親の老後の面倒をみるという必然もあり、勝手する状況にない。そこで早めに所帯を持ち現実生活にドップリ浸かることになる。でもたまたまシューズデザインという職種と出会い、27歳でデザイナーとして独立し、組織との係わりを軽減できたのは非常に幸いであった。でもこれは当時、私の周りにいた方々ご支援によるものであると感謝しきりである。
でも実際に詫び住まいをし、作陶している現在はいかがですか?と問われれば確かに何のストレスもなく、快適であると答える。詫び住まいとは粗庵にこもり、自身に飛来する全てを受け入れ、自然に任せてシンプルに過ごすこと。そしてまたサビとは、古びた物や不完全なものを愛でる心だと達観するのだが・・・。
「わかっちゃいるけど止められない」。生前クレイジーの植木等さんがスーダラブシを歌ってブレイクすると、住職であった父にくだらない歌を歌い詫びをいれる。すると父はお前もそうか「我が宗祖、親鸞聖人も同じことを語っておる!」と真顔で返したという。無我の境地で茶碗を作りたいと願うも、我欲の炎はまだ燃え切っていないらしい。(フォローありがとうございました。皆様よい年をお迎えください。勝田陶人舎・冨岡伸一)
タワマン
茶飲み話・タワマン
いま中国の動向から目が離せない!かの国では住宅バブルが崩壊し大変な状況に陥っている。そのため経済は低迷し失業者があふれ、物が売れない。そのうえ無理してタワマンなどを買った中産階級は高額のローン返済に追われる。中国のマンションは契約時に資金の全額支払う前払い制なので、まだ未完成なマンションにローン返済が発生するのだ。
そこで多額のローンを抱えた人たちは、「未完成住宅のローンなど返済できない!」と銀行に抗議するが認められることはない。銀行の前で集団デモすれば警察がやってきて即刻逮捕される。結局は現在住んでいる住宅の家賃と、未完成住宅ローンの二重支払いで借金地獄に陥る。世の中いつの時代も最後に出動した人がババをつかむのです。(時代をよく観察しながら生きてください)
いっぽう「東京のマンションは上海に比べると安いよね!」と都心のタワマンを買っているのも中国人である。目先の効く中国人富裕層は自国のタワマンなど数年前に売りぬけ、シンガポールや東京タワマンを買っていた。そこで今東京のタワマンも高騰し、とてもサラリーマンが購入できる値段でなくなった。でももし彼らがいっせいに売却に走れば価格暴落もありえる。
しかしその富裕層も最近では中国に帰国出来ない現象も起きている。帰国したら最後、パスポートは没収され二度と出られないという噂が広がる。習近平独裁政権による締め付け強化で、中国は増々内向きになった。せっかく鄧小平の改革開放で経済発展した中国も習近平の登場により、また元の毛沢東時代に戻っていく!つい最近まで10年後はアメリカを抜きナンバー1だとの豪語は消えた。
2024年は中国問題を筆頭にかなり混乱した時代になりそうだ。ある日突然とんでもないニュースが飛び込んでくることもある。一般庶民としては抗しがたいが、最低限の食糧備蓄と手元現金など用意が必要かもね?中国の富裕層の間ではゴールドなど貴金属の購入が盛んだ。人民元の下落に備えている。(中国、米国、日本も借金だらけでこの先どうなることやら?勝田陶人舎・冨岡伸一)
新ニーサ
茶飲み話・新ニーサ
今年も残すこと10日で終了する。「光陰矢の如し」時の移ろいなど真に早いものである。「朝には紅顔ありて夕べには白骨となる」。高校時代漢文で習って漠然と感じていた老いのイメージが、今はっきりと目前に迫る年になってきた!しかし自らその歩みを止めるわけにはいかないので、浮世の戯言に付き合いソロリソロリと参ろう。
「このアメリカ株を買えば絶対に儲かりますよ!」と言って電話勧誘の後、我が家にやって来たのは中堅どころの証券会社のセールスマン2人である。新規に口座を開設し、300万円で電気自動車のバッテリーに使うリチウム鉱山会社の株購入を執拗に薦めた。でも私はすでに証券口座は他に持っているので、勧誘には乗らず話だけ聞いて帰ってもらった。
ところがその後5か月がたち、その会社の株価を調べてみると45パーセント以上も暴落していた。専門家だと思って証券会社のセールスに乗ると、とんでもないことになる。いま証券会社各社はニーサ枠拡大をビジネスチャンスととらえ、活発な営業活動を仕掛けている。でも株式投資など人に勧められて買うと、80パーセントの確率で損をする。
来年からはニーサ枠が拡大し、新しく株式投資をする人も多くなると思う。でも何が起こるか分からない混沌の時代に年金生活の我々が株式投資を始めるのは、とてもリスクが大きい。さりとて現金はインフレで目減りするので、何もしない選択肢も貧困になるだけだ。このように二択で、のるかそるかの怖い判断を「悪魔の選択」と呼ぶ。
「どんな株を買えばよいのですか?」とニーサ枠の拡大を知った投資初心者のあなたが、証券会社の窓口に行ったとする。すると今はアメリカ株を薦めてくることが多い。でもアメリカ株は現在割高で暴落の危険性も高い。そこで何も知らない日本人に割高な株を買わせるために、今回岸田さんはバイデンの意向を聞きニーサ枠を拡大した・・・?(株買って簡単に儲かるなら、今頃私はリッチになってワイキキの浜辺で寝そべっている。勝田陶人舎・冨岡伸一)
中国
茶飲み話・中国
「いま中国が大変な事になっている」。数年前まで日本に爆買いに来ていた中国人の話題が最近では殆どない。コロナが終息し、入国規制が解除されても日本にやって来るのは東南アジアや韓国、欧米人ばかりである。特に欧米ではいま日本旅行がブームになっていて、地方の辺鄙な観光地まで彼らに席巻されている。いっぽう中国人の姿はあまり見られない。
習主席の独裁によりあらゆる方面に規制が強化され、自由な企業活動などはほとんど出来ない状態になった。そのため街は多くの失業者であふれ、とても海外旅行に出かける余裕などない。特に若者の失業は深刻で50パーセント以上にのぼるという。仕事もなく気力を失った彼らはデモすらできないので、ただ寝て過ごす「寝そべり族」になって時間を過ごす。
先日も長らく首相を務めた李克強さんもプールで突然死をとげた。一部では彼は現政権の邪魔になり、消されたのではないか?と噂されたが真意のほどは分からない。そのほかにも外相や軍幹部などの失踪も取り沙汰されている。その結果、現在では共産党幹部のほとんどは習近平のイエスマンばかりになり、中国経済は崩壊の一途だ。
「鬼城というのをご存じか?」これは中国に乱立する未完成なタワマンで、地方都市など、いたるところに聳え立つ。コンクリートむき出しなため数年で劣化し、将来倒壊の恐れも出てきている。何しろ無計画に建設したので、気付いたら14憶の人口を上回る30億人分もの戸数を建てたというので驚きだ。それに地震のない沿岸部では耐震基準も緩く、30年位で住めなくなるらしい。
こんな中国から外国企業や資本は今どんどん撤退し、もぬけの殻になる。来年はいよいよ不動産バブルが崩壊し銀行が破綻するかも?すると残念なことに金融は世界と繋がっているので、日本にも影響が及ぶ可能性も大だ。ある日突然世界の株価が大暴落で不況になるかも!(いま中国では若者たちが下落する人民元を売って盛んにゴールドを購入している。何かキナ臭い。勝田陶人舎・冨岡伸一)