餃子

しばらく食べてないと食べたくなる物の一つに、ラーメンと共に人気のある餃子も入るのではないかと思う。その餃子で浜松と宇都宮が消費量日本一を競っているというニュースを去年テレビで見た。以前焼き餃子のルーツを中国に訪ね歩くというテレビ番組を見たが、どうもそのルーツがはっきりとしない。本場中国では餃子は全て水餃子で、焼き餃子は殆ど存在しないというのだ。焼き餃子は中国では残り物のイメージしかなくまともな扱いをうけないらしい。何年か前に日本の焼き餃子専門店が中国に出店したが、数年で撤退したことがあった。結局その取材でもはっきりとした結論はでずに番組は終了したが、推測によると戦前に満州の何処かで食べられていて終戦後引き上げ者が、日本に持ち込んだらしいということだった。

焼き餃子は我々が子供の頃は中華料理店のメニューにはなかった。私が焼き餃子と初めて対面したのは60年近く前の小学生の高学年の頃、中野のおばさんの家へ遊びに行った時のことである。昼時に従兄弟のお兄さんに、「伸ちゃん、美味いもの食わしてやる!」と連れて行かれたのが、中野駅近くの中華料理屋だった。(当時まだ焼き餃子を出す店は無く、私の記憶ではたぶん中野周辺が焼き餃子の発祥の地ではないかと、勝手に推測するのである)店は混んでいたが初めて食べる餃子の味の美味しさには、びっくりした記憶がある。それから数年たつと急速に焼き餃子の人気が広まり、次第に地元の普通の中華料理店のメニューにも加えられるようになった。

半世紀近くも前、北欧からシベリア経由で帰国する列車の中で知り合ったデンマーク人のマリアンヌという女性と知り合う。彼女は出版会社の特派員のボーイフレンドをわざわざ日本に尋ねるために来日するという。帰国後に鶴見に住む彼ら滞在先を訪ねたり、自宅に呼んで交流していたが夕食の時間になったのでなにが食べたいか?彼女に聞いてみた。するとその答えが意外にも「ニョーザ!」。「え!なに?もう一度いってよ」。「ニョーザ」。「ああギョウザか!」餃子なら安くていいやと駅近の中華店に連れて行った。「なんで餃子なんか知ってるの?」と聞いてみると、彼と川崎の餃子屋には数回行ったそうで餃子が大好きだといっていた。

最近では外国人の皆さんも餃子が人気があり、中国でも流行る可能性があるという。ラーメンの次は焼き餃子のグローバル化もありそうです。

(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎)