茶飲み話・少子化

 

いま日本では少子化問題が大きくクローズアップされ、国会でもその対策がいろいろと議論されている。とりあえず若い世帯に経済支援をすべきということで、出産費用の無料化や保険適用、子育て支援など課題解決について活発に議論する。近々行われる統一地方選挙でも原発再稼働や国防あり方と共に、この問題は与野党候補論点となりそうである。

「人口減少は日本にとってそれほど深刻な問題なのか?」逆にもし今の国土面積で人口が増え続けたとしたら歓迎されるのか?多分これもまた問題視されるのに違いない。現在少子化問題は中国、韓国でも共通の課題であり、人口密度の高いの東アジア全体の人口減少はサステナブルの視点からも、むしろ歓迎するべき話であると個人的には思っている。

以前にも書いたが、われわれ小学生の頃には学校で先生が「これ以上日本で人口が増えると食糧難で大変なことになります!」と授業で訴えていた。そして政府の方針として始めた一つが耕地面積の拡大である。それによりあれほど風光明媚だった、近くの印旛沼や八郎潟など浅い海や湖沼の干拓が始まった。そして干拓が完了したあかつきに、今度は米が余るので減反しろというおふれがでる。

また戦後登場したのが優生保護法すなわち堕胎の推奨と、避妊具の普及だ。でも政府の人口抑制政策は昭和の後期に終焉し、平成からは人口減少を声高に叫ぶ。しかしよく考えると、今生まれてくる子供が20歳になる20年後は多くの仕事がロボットやAIに変わり、人手がいらなくなる。今だけを見て政策を決めれば、働かない民衆の増大で支出が増え後悔することになる。

人口減少によるGDPの低下は国力の衰退をもたらし、他国からの侵略をゆるすという。それならいっそ防衛力を強化すればよい。日本が住みよい国になれば、人口などいつかは増える。将来、若い人が減少し税収が減るなら、これから爆増するロボットにも税金を払わせばよい・・・。(生まれた子が就労する20年先の時代など全くわからない。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

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