茶飲み話・セブンイレブン

 

「セブンイレブンいい気分!」のセブンが、今カナダの会社に買収されようとしている。最近日本ではコンビニはすでに飽和状態で、どこの会社も売り上げは停滞しており、海外出店にその活路を見い出している。特にセブンイレブンは他のコンビニと比べると勢いがなく、カナダの会社から買収提案を受ける事態になった。現在はまだ買収に応じるかは分からないが、このままでは親会社のヨーカドーと同じく、セブンも今後じり貧になる可能性もある。

私がセブンイレブンを最初に知ったのは半世紀以上前で、ヨーカドーがアメリカのコンビニ、セブンイレブンと業務提携をする話が進んでいた時期である。当時私は「商業界」という月刊誌の講師の先生と面識があり、今後日本でも開発が進むであろう巨大ショッピング・センターとアメリカセブンイレブンの店舗を視察するツアーに参加した事があった。

「この程度の店舗でなんで話題になるのか、さっぱり分からん?」という印象でしかなかった。町はずれにあったアメリカコンビニは広めの駐車場の片隅のポツリとたたずみ精彩を感じない。中に入ると日用品が並び、雑貨店という感じであった。ただ注目されたのが、それまで日本にはなかった朝7時から11時という長い営業時間である。当時日本の店舗は朝10時から夕方7時までの営業が一般的であった。

しかし実際にヨーカドーがセブンイレブンを始めると店内を明るく照らし、オニギリやサンドイッチなどの食料品を充実させる。するとアメリカのコンビニと全く異なる日本独自のコンビニに進化していく。その後衰退していたアメリカのコンビニをヨーカ堂が買収し、セブンイレブンは日本の会社になった。でも今度はそのセブンをカナダの会社が買収するという。

でもコンビニは今や日本文化そのものだ!現在多くの外国人が来日しコンビニのオニギリが大人気、もはやライスボールでなくオニギリが英語の辞書にも載る。弁当をはじめ米食を復活させたセブンが外国の会社になる事を信条的に反対する人も多い。でも企業などしょせん栄枯盛衰、時代と共に変わる。(最近の米不足の原因の一つに外国人の寿司やオニギリのブームもある。勝田陶人舎・冨岡伸一)

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