「いやー、混沌としてきましたねえ!」トランプ関税により各国の株価は大暴落で不安を感じている人も多いと思う。いっぽう「私は株など持ってないし関係ない」とお煎餅バリバリ、バラエティー見てくつろいでいる人もいる。でも今の状況はこれからやって来る大混乱の序章にしか過ぎない。なにしろ100年に一度は起こる通貨リセットがこれから始まる。これは周期的に起こる太平洋プレート大地震のようなもので避けては通れないのだ。
世間では関税をかけまくるトランプさんに批判が集中しているが、何も好んで彼も関税をかけているわけではない。膨れ上がるアメリカの借金はすでに36兆ドルに増大し、返済不能な領域まで達している。このままでは国債の利払いが出来ず債務不履行!個人に例えると自己破産の選択しかない。バイデンを始め今までの大統領は借金を先送りにしてきたが、もうニッチモサッチモ行かないのだ。
そのような状況下ではとても他国の要望など聞いていられない。それよりもむかし援助した金返せと言ってきても全く不思議ではない。もうなりふり構わず、アメリカは金をかき集めなければならないのだ。彼の言うアメリカファーストとは「もう俺達には金が無いので、お前らの面倒などみられるか!」と叫んでいるのです。単純にトランプ大統領を批判するのは簡単だが、本質を見誤ると今の状況をまったく理解できない。
多くの民主党支持者のように「まだ大丈夫!借金返済を先送りにしろ」という意見もある。でも先延ばしにすればするほどマグマのエネルギーは増大していき、破壊力は強くなる。トランプ革命などせずとも、このままドルを刷り続ければ早晩ドル紙幣は紙くずになる。そして全ての物価は高騰し、ハイパーインフレになるのだ。そして我が国も同様に借金漬けだ。先日の発表では1200兆円だった負債がたった2年で1300兆円に増えた。
そしてトランプ革命の目的は今までのドル基軸制度を一度清算し、新たな通貨制度を作ることにある。でも今のところまだその具体例は見えてこない。たぶんビットコインのようなデジタルドルを作るか、ゴールドを裏付けとした兌換紙幣に戻すかだ。個人的にはトランプさんの息子たちがビットコインの会社に力を入れているので、暗号資産にも注目している。(ビットコインを少額買い始めたが、さてどうなることやら。勝田陶人舎・冨岡伸一)