さいきん伊東市長に当選した田久保真紀さんの学歴詐称が問題になっている。彼女は最終学歴が東洋大学卒業としているが実際には東洋大学除籍だという。除籍と言うのは学費を納めずに退学したときの扱いで、今からでも月謝を納めれば中退に変更できる。これをしないで卒業と書けば確かに学歴詐称である。こんな基礎的な事も分からずに市長に立候補する程度の人格では、たとえ地方の市長と言えど問題があるのは確かだ。
東京都知事の小池百合子などはカイロ大学中退なのにカイロ大学首席卒業と記載し問題になっているが本人は平然としている。彼女はまだネットなどの無い時代に学歴詐称しているので、遠いエジプトの事など詳細は調べようがないと考えていたようだ。要職に就くために自分を大きく見せたいと思うのは理解できるが、金銭がからむ自治体での虚偽記載は問題があると思う。
でも東大卒のホリエモンなどは「そんなFランク大学の学歴詐称など、どうでもよいのでは!」とコメントしたが、中堅大学の東洋大学をFラン大学とレッテルを張られた関係者からは非難を浴びている。私自身も同様に日本大学卒業なのでFラン大学出身だが、大企業や官庁に就職しない限りは学歴などあまり関係ないのでは?と思っていた。へたに一流大学出身だと学歴が邪魔をして路線を外れて自由に生きることに躊躇するので、何が幸いするかは分からない。
私が過去に出会った同級生などを眺めていると、成績が優秀でエリートコースを進んだ人たちは一生サラリーマンで終わった人が多い。サラリーマンは通常役員まで昇進しない限りは郊外に一戸建てを持ち、三千万円前後の退職金を得て65歳から年金生活を送る人が大半である。大企業などの組織に長く身を置くと組織の軋轢に疲れ、パワーが抜けていく。でも出世コースから外れ、適当に生きた人の中には年金生活になると元気が出る人もいる。
確かに人生はマラソンレースに例えられるが、長時間走り続けるので途中ピッチを上げすぎると、そのあと疲れが出てペースが乱れて立ち止まる。通常人間の出す出力は天才以外は誰もだいたい同じであるようだ。私は仕事などでもストレスをため、寝ずに頑張ったことなどないので、同年齢の人より消耗していない。(冨岡さんは年齢の割にお若いですね。と言われるが私はサボリの天才を自認する。いかに効率よく仕事を片付けるかを常に考えてきた。勝田陶人舎・冨岡伸一)