最近のようにゴールド価格の上昇がネットでも話題になり、過熱感が伝わってくるとゴールドはすでにバブルではないかの疑問もわく。中国ではすでに人々がゴールドの販売店に列をなし、ゴールドを買いあさっていると聞くとなおさらだ。でも警戒心の強い日本人はまだゴールドハントに本格的に参加していないので、若干の猶予がありそうだ。通常日本人はバブルの頂点で登場し、ババをつかむ習性がある。
私自身はすでに数年前にゴールド買いは停止しているので、今は逆に売り時を探っている。何でも永遠に上がり続ける物はなく、いずれは下落するのだ。でもそのタイミングが分かれば苦労はしない。トランプさんの就任により世の中はかなり混乱している。何が善で何が悪か?が明確でない。ただ彼の言動に右往左往し振り回されている。でも日々刻々と状況が変わるので傍観しているしかない。
先日ゴールドとプラチナの値差がついに三倍に開いた。この5年間ゴールドは常に右肩上がりで、プラチナは横ばいを続けている。私自身も少量のプラチナを握っているが、これではこれからのインフレには対処できない。でも考えてみればゴールドも30年前は何年もダラダラと右肩下がりであった。そしてゴールドはもはや貴金属ではない!とまで言われていたのだ。
プラチナ価格が上昇しない原因はいくつかあるが、一番大きいのは電気自動車の普及により、ディーゼルエンジンの触媒に使用されていた需要が減少したためである。それとプラチナはゴールドからすると市場が小さく、価格操作がされやすい。自動車会社ではプラチナが上がるとコスト増につながるため、売りを入れて価格を下落させている。でも南アフリカの鉱山会社では利益が出ないため生産調整をしているので、そろそろ需給のバランスが崩れる可能性もある。
先日、日本の伊藤忠商事が南アフリカでプラチナの採掘を始めるというニュースが出ていたので、目ざとい商社が今後期待される水素自動車の普及を予想して、参入するのでは!と思っている。いずれにしても激動の世の中で、突然米株の暴落により金価格も大きく下落する可能性も高い。でも金価格は数か月で復活するので、慌てる必要はない。(本当に混沌とした世の中になってきた。試行錯誤の日々が続く。勝田陶人舎・冨岡伸一)