茶飲み話・お米

 

最近テレビニュースなどを眺めていると、お米の値上がりの話題が多い。最近の米不足で米価が二倍以上も値上がりしている。私は買い物などしないので実感はないが、日々料理にいそしむ主婦にとっては、今のお米の急激な値上がりは他人ごとではない。近くのスーパーを数軒巡り一番安い所での購入を決めるという行動をする。そしてお米の値上がりは多くの飲食店の料金に影響するので、ワンコインでは牛丼ですら食べられない時代になった。

そこで政府も備蓄米を放出し価格下落を狙うが、今のところ米価が下がる見込みはない。通常お米の値上がりは冷害などの凶作の翌年に起こるが、昨年は冷害だったというニュースも聞いてないので、原因はどこか別のところにあるようだ。日本の高齢化問題は深刻で農業にもおよび、年々耕作面積が減少している。なにしろ農業の就労年齢が平均70代というのでお先真っ暗である。

「日本はアメリカからもっと米を買え!」とトランプさんは我が国のお米の高関税に言及し改革を迫るが、もし唯一自給率100パーセントの米までが輸入に頼るとなると、我が国の食料自給率は30パーセントも割ることになる。平時ならともかく、もし世界的な飢饉や戦争で食糧供給が途絶えれば多くの日本人は飢えに苦しむことになる。最近貧困に苦しむ中国人の一部で木の皮の調理法が流行し、北朝鮮ではすでに食料として木の皮が売られているので、現在食材豊富で世界一飯の旨い我が国も他人事ではない。

最近人気のあるゴールドもコメ価格同様に値上がりが続くが、コメとゴールドを比べると最後には米に軍配があがる。生き物は食えなければ飢え死にするだけだ。また日本では何世代前の江戸時代では米が通貨として使用されていた。各藩の財政も1石、2石という米の石高で表示され、家臣にはお米で給料が支払われていた。武家は米で生活物資を購入したり、金貨、銀貨などの貨幣に代えた。

そのように考えると通貨としては紙幣より金貨が強く、金貨より米の方が強いという関係が成り立つ。もし米が腐らなければ食糧危機やインフレ対策としてコメの備蓄もありだ。もしコメが100年もてばトランプさんの要望に応え巨大な備蓄倉庫を作り、国民全員がが3年喰える量の米備蓄を始めたらよいのだが。(日本人の命を繋ぐコメの重要性を真に考える時がきている。最近の米不足はオニギリ食べる多くの訪日客の影響も多少あるかもね?勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

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