「いま我々熟年世代が何も知らない間に、世の中とんでもない方向に進んでいる」。先日私もブログでフェースブックが仮想空間での交流を活発にするインフラを整備するために、メタという社名に変更したと書いた。ところが最近メタバースのプラットホームの一つであるゲーム会社サンドボックスが、その仮想空間での土地を売り出し、一週間で100億円もの取り引きが成立したことが大きな話題になった。すでに先を急ぐ人たちの間では、仮想空間上での土地の奪い合いが始まっているのだ。
そして何も知らない我々が後からノコノコその仮想空間に出向くと、すでにそこには地主がいて土地を使用すると、彼らに地代を払うことになる。近未来人々はいま生活している現実世界の他に、もう一つ仮想空間の中に生活基盤を持つ。例えばその仮想世界には現実と同じように都市が再現され、学校やオフィスも整備される。すると起床して朝食をすませると、仮想世界に入って行きそこで仕事をする人も出てくる。
ところで話は変わるが、先日アメリカでは毎年恒例の感謝祭の行事が行なわれた。でも感謝祭など日本人には七面鳥を食べる祭、ぐらいの認識しかない。感謝祭のルーツはイギリス人が最初に新大陸に入植した冬、寒波の到来で飢えに苦しんでいた時に、先住民のワンパノアグ族から、食料やトウモロコシなどの栽培技術の提供を受け、感謝したことに由来する。しかしその恩を忘れヨーロッパ人達は、後日インデアンを迫害することになる。
「当時あのニューヨーク・マンハッタン島の土地の値段がわずか24ドル!」とは驚く。今でもそれは世界一安い買い物であったと記録されている。それにしても1621年の新大陸入植当時、ほとんど荒地であったマンハッタン島にオランダ人が、先住民に払った金額が少なすぎ・・・。今では摩天楼の建ち並ぶ五番街の土地など、24ドルでは1ミリ平方センチも買えない。
このような歴史観から、アメリカンドリームを信じる米国人は開拓者魂が旺盛である。まだ未開拓の仮想空間の土地にも真っ先に乗り込み、誰もいないところに縄を張る。いっぽう多くの日本人はメタバースなど何の関係も御座いません!と無関心でいる。しかし10年前に「スマホ使用のネット社会など興味ない」と断言した熟年世代も、今は殆んどがスマホのヘビーユーザーでアップルなどに毎月金を払う。(不動産投資はメタバースどうぞ。(笑)勝田陶人舎・冨岡伸一)
「起きて半畳寝て一畳、天下取っても二合半」、「小欲知足」と理解のはずが、ハスカップ・ラベンダー・紅花の草木染手織り八寸名古屋帯「蝦夷織」を呉服屋さんで見たら最後、色と風合いが気に入り男用の角帯に京都まで仕立てをお願いし、昨日、納品しました。スマホのヘビーユーザーに止まらず、まだまだ和装の世界にどっぷり浸かっています。
すいません。変身遅くなりました。細部にもこだわり心を持ってのライフスタイルは、物作り日本人の真骨頂です。私にももう少しディテールに対する目配せがあれば、良い茶碗の一つも出来るのでは?と感じるこの頃です。