モノトーン

宮本武蔵の枯れ木モズ、蕪村の雪中カラスなど水墨画のタッチで表現された鳥の絵の名画は大好きだ。いつか自分でも真似でも良いから、こんな風に鳥を描いてみたいとずっと思ってきた。白と黒の二色の表現は無限で、絵とは別に我々の想像力を刺激し、個々人の感性の世界へと誘う。

それには勢いのある筆の動きが全てだ。ゆっくり書いていたのでは鳥の動きが表現出来ない。何も考えずいっきに線を描きたい。ところが紙の上に描くにとは、かなりかってが違う。釉薬をかけた上からだと、すぐに水分が吸収されて筆が走らない。特に細い線だとなおさらだ。

いろいろ試行錯誤の結果このプレートが完成。

 

里山<2>

山すそに沿った道を左におれると、太い孟宗竹の生い茂る森の中にポッカリト廃屋がたっている。人の住んでいる気配もなく、半ば朽ちかけているこの廃屋を、私は雀のお宿と命名している。

木漏れ日に映し出されるこの廃屋を、ただ佇んでじっと眺めていると、まるで信州信濃の山奥まで尋ね来たような錯覚に陥る。

そして曲がりくねった道を進むと、農家の集落が現れる。昔ながらの萱葺き屋根を金属の板でスッポリ包み込んだ古屋。長屋門を構えた家など、どれも広い敷地にドッシリトたっている。表札を見ると松戸さん、蜂谷さんが多い。たぶん皆さんこの地に長く住み、互いに姻戚関係なのだろう。

村落の中央を左に折れると、円福寺という寺がある。この境内に聳え立つ銀杏の大木は実に見事である。四方に張り出した枝ぶりバランスが良く、樹齢何百年か定かではないが、たぶん5、6百年はたつのではないか。

境内の左手の階段を上ると、小さな観音堂がある。訪れる人もあまりいないようで、落ち葉の積もった庭にひっそりたたずむ。

さらに右手の階段を上るとそこには墓地だ。どれも黒御影石の大きな墓標の立つりっぱな墓だ。墓の前の祭壇には常に花がたむけられ、地元の人々の先祖の霊を慰める意識の強さが感じられる。

前方に眼を向けると、梅林が広がる。春先にはいつも花の香りを楽しめるが、梅ノ木の寿命は短く、盛りを過ぎていて精彩が無い。

前の道を直進すると、勝田台病院見えてきて、工房に戻る道へと続く。

以上、私の20分の散歩、四季おりおりに楽しめる。ぜひ一度訪れてみてください。

日常を忘れられますよ。

焼成窯について

勝田陶人舎では焼成窯は灯油窯を使用。大きさは高さ72横45センチです。

焼成方法は全て還元焼成です。還元焼成というのは、1000度に温度を上げた時にダンパーを閉じて、窯の内部を不完全燃焼の状態にして、粘土や釉薬に含まれている酸素を抜く焼成方法です。

こうすると白や薄い色の発色が良くなり綺麗に仕上がります。ただし欠点は毎回、色が微妙に変化します。でもこの変化が面白く、それを楽しむのも還元焼成の良いとこではないでしょうか。

この他、電気窯もありますが、素焼きに使う程度であまり使用しておりません。

パソコンからの初めてのブログ

皆さん始めまして、冨岡伸一です。

今日からブログを開設いたします。以前よりネットで発信したいと思っていましたが、いろいろ立ち上げや操作方法など難しそうなので躊躇しておりました。でも皆様に陶芸の面白さや奥深さを伝えたく、思い切ってトライすることにしました。

このたびブログを開設することにあったて、システム開発会社ビットギャングの社長、中村さんならびに難波さんには大変お世話になりました。この場をお借りして感謝もうしあげます。なれないものでいろいろ不備な点も多々あると思いますが、お許しください。

私は陶芸を始めて30年になります。10年間、近くの陶芸教室に通い。20年前に千葉県八千代市勝田台に工房を開設。この間いろいろなジャンルの器やオブジェを製作したり、千葉県展にも出品を続け、去年千葉県美術会の会員に推挙されました。

これを機に、そろそろデザイナーの職を離れ本格的に陶芸道に励みたいと思います。

文章を書くのは好きなので、頻繁に投稿します。お時間のある時には検索してみてください。

さあそれでは、私と一緒に陶芸道の旅に出発です。

 

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