
アルマゲドン

器を作ってみませんか
「もしロシアが核を使えばアルマゲドンを招くだろう」。先日バイデン大統領の恐ろしい発言が話題になっている。最近ウクライナ戦争ではロシアの劣勢が報告され、戦局に怒ったプーチン大統領が核使用も辞さないと脅しをかけてきた。それに対してバイデン大統領も負けていない。「やられたらやり返す」と返したのだ。すると世界は第三次世界大戦に突入し人類は危機を迎える。
アルマゲドンとは最終戦争という意味でキリスト教的終末論である。神を冒涜し奢り高ぶった人類はアルマゲドンによって最後は消滅すると予言されている。「そんなことありえない!」と思いたいが、可能性ゼロではないと感じる昨今である・・・。民主党のバイデンさんが大統領に代わると世界が急にきな臭くなった。プーチンや金正恩とも接触をはかったトランプ大統領ならウクライナ戦争も起こらなかったと私は確信している。
日本は核爆弾を落とされた唯一の国である。その意味では原爆の恐ろしさを肌で感じている民族でもある。しかし戦争の体験者も年々減少してくると、最近では日本の核保有も議論され始めた。東アジアの周辺国がみな核を保有し脅しをかけてくれば、彼らに頭を下げ屈服するわけにも行かないだろう。団塊世代のわれわれは他国に侵略された戦後の屈辱など、記憶に残る最後の世代なのだ。
そういえば私がまだ幼児の頃に両親に連れられ映画館行ったときに見たニュースが、鮮明に記憶に残っている。それは「東条英機の絞首刑」直前のニュースであったと想う。記憶によると丸坊主で丸メガネをかけたオヤジが、笑顔で皆に最後の挨拶し自分の持ち物を周囲の人にくばる。そして彼は十三階段へと上がっていく。でも東条英機が太平洋戦争のA級戦犯として、裁かれたのが1948年というので、1947年生まれの私の記憶もさだかではない。
テレビがまだ無い時代、映画館では必ず幕間にニュースが放映されていた。そして無声ニュースには竹脇無我の親父、竹脇昌作が独特の棒読みで語りで解説を入れた。戦争なんてしょせん「勝てば官軍!」負ければプーチンだって死刑になることもある。そのため負けそうになれば核使用を辞さないかも・・・?(恐ろしいアルマゲドンなど漫画の世界にとどめておいてほしいものだ。勝田陶人舎・冨岡伸一)
「米巡航ミサイル購入打診、トマホークで反撃能力を確保」という見出しが先週読売新聞の一面に躍った。緊張感高まる現在、日本は反撃能力の向上を目指し、国産ミサイルの改良計画を進めているが、早期に配備できるトマホークが抑止力強化に不可欠だと判断したようだ。この法案には親中派の公明党議員も反対しないということで、いよいよ中国による沖縄、尖閣侵攻が身近に迫ってきた気がする。
この突然の発表は先日開催された中国共産党大会の決議によるところが大きい。この会議では習近平主席の続投が決まり、新しく任命された首脳陣は全て好戦的な習近平派で固められたことで、独裁政権の構図がより鮮明となった。これで台湾武力侵攻に反対する人は誰もいないので、今後中台戦争が始まることが濃厚だ。すると日本も尖閣で中国と一戦交えることもありえる。
「大学は出たけれど就職先がない」今中国では仕事のない若者が急増している。習近平政権によるハイテク企業つぶしや、コロナ蔓延防止での過度な都市封鎖、外資系企業の国外逃亡など産業の衰退が著しい。経済成長率はマイナスに低迷し、かつてのキラメキは急速のしぼむ。しかし独裁国家中国ではデモひとつ起こせない。政府に逆らえば収監どころか簡単に消される。中国はあの貧困だった昔の毛沢東時代に戻っていくのだ。
でも同時に日本もまたあの暗い戦後に戻る可能性がある。もし台湾戦争が拡大し、ミサイルが首都圏を襲えば日本人もただではすまない。運よく生き残っても食い物もない生活が待っているかも・・・?現代人は全く想像もできないだろうが、たかだか70年前の首都圏では多くの人が米軍機の空襲で焼け出された。冨岡家も郊外のしもた屋に移り住み、芋やカボチャで飢えをしのぐ日々を送る。
「世の中の推移には70年周期というものがあるらしい」。戦後から77年!今は食い物などスーパーに行けばくらでも安く買える。ところが核ミサイルの一発でまた振り出しに戻ることも・・・。今日も北朝鮮からまたミサイルが発射された。長いこと米国という鷹に守られ「平和なカエルの楽園」でボーと過ごした日本人!そろそろ目を覚ますころかもよ。(雁の代わりにミサイルが飛んでくる。勝田陶人舎・冨岡伸一)
「最近やけに電車が混むよなあ」とつぶやき工房からの帰り道、成田発の特急に乗り込んだ。つい先日まではこの電車も余裕で座れたが、今日はスーツケースを引きずる人で満席状態である。入国規制も先月解除され再び多くの外国人が日本にやってくるようになった。いま日本は外国からみて、旅行したい国のナンバーワンだという。観光スッポトは多く、安心安全で宿泊や食費は安いし、街やトイレは清潔で至れり尽くせりだ。
先日も空港でのテレビ取材で「東京のどこへ行きたいですか?」と外国人に聞くと、まず上がるのがコンビニ、百均、回転寿司、ラーメン、牛丼屋などの安価な店であっる。たまに秋葉原や原宿といったスポットをあげる人もいるが、銀座のブランドショップと答える人などはまれである。そして観光で訪れる名所旧跡の神社仏閣では比較的神社の方が人気がある。神社は基本拝観料は取らないので、京都でも一番人気は無料の伏見稲荷であるという。
「せっかく日本に来たのだからもっと金使えよ」と思うのだ。今は円安で海外から見た日本は物価が凄く安い。そこで高級ホテルに滞在し、数寄屋橋次郎で寿司を食い、銀座のクラブにくりだしドンペリ飲み、デパートで統一教会ご推薦の高額な壷などを買ってほしい。外国人観光客が増えるのも悪くないが、貧乏旅行では街が荒れるだけでたいした経済効果も生まれない。
一方で中国人などに都心のマンションや一等地が爆買いされている。日本の土地はバブル期に高騰したが30年間のデフレで今や中国の主要都市と比べても安価になった。中国ではしょせん土地は国有で70年間の使用権しか購入できないので、自由に売買できる日本の不動産は彼らにとっては魅力がある。最近ではあのハウステンボスも中国資本に安値で売却された。いま北海道や沖縄にはどんどん中国資本がはいっている。
先日中国では共産党大会が開催され、習主席の続投が決まった。これにより中国は北朝鮮のような独裁国家の道を進むので、金持ちや弾圧を嫌う人々はどんどん海外に逃亡している。すると容姿では見分けのつかない日本は魅力ある国のはずだ。しかし先日発生した、池袋サンシャインビルでのチャイニーズマフィアによる乱闘騒ぎ見るとあまり歓迎できない。(この季節工房には大量のドングリが降ってくる。勝田陶人舎・冨岡伸一)
「イッツ スパイダー」と蜘蛛の巣を指差し外階段を上ってくる男の子に、大柄な白人男性が話しかけた。「こんな所にも英会話教室ができたのか!」工房から駅まで乗る住宅地バス停で待つ私はその光景を眺めていた。そういえば最近自宅の近くにも、アメリカ人が開く英会話教室がオープンした。そしてここに通うのはほとんどが児童なのだ。この狭い教室には勉強机などなく、先生と児童が鬼ごっこをしたりして遊びながら英語で叫んだりしている。
「これでなければ英語など身に付かないよなあ」と思い、過去読み書き主体の英語教育に疑問を感じた。日本人は通常大学まで10年間英語を学習するが、ほとんどの人が英語がまともに話せない。その反省で近年会話重視の英語教育に変わってきたらしいが、まだ英語の話せる教師不足など多くの課題が残っている。日本はアジア諸国の中でも英語があまり通じない国なのである。
太平洋戦争に負けると、戦後多くのアメリカ人が日本に進駐してきた。このときアメリカ政府は日本の公用語を英語に変える検討を始めたが、日本人のような勤勉な民族が英語を話すと将来自分たちの地位が脅かされる可能性があると考え、読み書きだけの英語教育に限定する政策を行なったという。あの時もし各学校に米国人が入り込み英語教育を強力に行なっていたら、日本もずいぶん変わっていたと思う。
私は自身でもまだ英語の壁にぶちあっている。高校生の時から英語の必要に目覚め努力を繰り返すも、ついにこの年まで克服できない。原因は英語のリスニングである。母音で終始する日本語を話す私には子音主体の言語、英語の微妙な音が聞き取れないのである。一方おなじ子音言語を話す中国人は英語の上達が早い。バイリンガルでもないのに彼らはあっという間に流暢な英語を話すようになる。
現在ネットを行きかう情報の60パーセントは英語である。日本語はたった5パーセントなので、ネットにアクセスしても日本語では情報がとりにくい。これは先端産業など、最近日本が世界から遅れる主たる要因となっている。もしロシアや中国が民主主義国家で国連が正常に機能すれば、日本語だけでゆったりと生きるのも悪くない。でも現状では経済力つけて国防費増やさないとやばいことになる・・・。(なんとなく生きてると激動の世界が見えない。勝田陶人舎・冨岡伸一)
先日おなじ団塊世代の三遊亭円楽さんが病気のため帰らぬ人となった。まだ享年72歳なので現代では早死にといえる。最近テレビをあまり見ない私も「笑点」だけは毎週日曜日の夕方、ビール杯片手に欠かさず視聴している。別に落語好きなわけではないが、関西系の吉本漫才などは心底馴染めないので、コジャレタ江戸のギャグには思わず笑みがこぼれる。特に円楽の政治風刺ねたは彼独特のアイロニーで表現され、頭の回転の速さは笑点メンバーの中でも群を抜いていた。
私がニュースと笑点以外のテレビ番組を見なくなった主因は、テレビ視聴に時間をさくと時代に遅れる!と感じるからである。NHKの大河ドラマなどもう数十年も見ていない。毎週日曜日の宵にじっくりとドラマの進捗を眺めているほど暇ではない。連続ドラマなど30分のダイジェスト版でそのあらすじが確認できればよい。それよりネットにアクセスすれば世界中で起きている様々な事象が、リアルに伝わってくる。
「巨人、大鵬、力道山!」戦後も昭和30年代に入ると、テレビが爆発的に普及し始める。プロレスの放映に始まったスポーツ中継は大人気になり、大相撲、プロ野球中継へと伝播する。戦争でアメリカに徹底的に打ちのめされ、多くの日本人は白人コンプレックスを抱いていた。なんとかアメリカ人にリベンジしたいの思いをくすぐり、登場したのが相撲取りからプロレスラーに転進した力道山である。かれが米国人プロレスラーを空手チョップで倒すと、日本中がわきあがった。私もプロレスが茶番劇とも知らず真顔で力道山を応援した。
この頃はまさに白黒テレビの黄金時代で、夕方7時から9時までのゴールデンタイムは多くの日本人がテレビの前で釘付けとなる。テレビの見すぎで子供達も勉強がおろそかになり、「テレビ亡国論」まで飛び出し社会現象に・・・。それが時が変わり現代ではスマホの見すぎで頭がバカになると注意喚起されている。もうすでに若者はテレビなど見ていない。テレビは消え行く過去のメディアなのだ。
受信料を払ってまでNHKなど見る価値も無く、民放を牛耳っていた電通も神通力を失う。これからはピア・ツウ・ピアで、人々は直接情報のやり取りする・・・。時代のページはめくるためにある。テレビは数ページまえで、前のページはパソコン、今はスマホで次のページはいよいよヘッドマウントディスプレイのメタバース、そしてマトリックスのスマートグラスへと続く!(過去を懐かしみ、未来を思考する。勝田陶人舎・冨岡伸一)