茶飲み話・無条件降伏

 

我が国が太平洋戦争でアメリカに完膚なきまで打ちのめされ、彼らに押し付けられたのが無条件降伏である。無条件降伏とは相手の求める事に条件を付けずに従うことだが、平たく言えば奴隷にされる一歩手前の状況である。戦後通訳として米国との外交交渉に奔走した白洲次郎が「我が国は戦争に負けたが、奴隷になったわけではない」とマッカーサーに毅然とした態度で言い放った。

戦争で日本人の恐ろしさを痛感したアメリカは、日本が二度とアメリカを脅かす存在にならぬよう、一方的に押し付けてきたのが独立国としては成立しない、今の日本国憲法である。平和憲法とされるこの憲法は軍隊を持たず、他国に攻められても防御すら出来ない。その代わり日本に駐屯して、国防はアメリカが行うと約束して結んだのが日米安保条約でる。でも実際には今は自衛隊が存在するが、これは厳密にいえば憲法違反でもある。

「アメリカは日本を守る。しかしアメリカが攻撃されても、日本はアメリカと共に戦う義務はない。こんなの不平等だろう!」とトランプ大統領は言及した。しかしその不平等条約を強要したのはアメリカ自身なのである。確かにアメリカに守ってもらえば無駄な国防費もいらず、経済発展のためにそっくり予算を使えるので、我が国にとっても都合が良かった。おかげで今の日本は世界でも指折りのインフラが整った先進国になった。

「いまさら急にそんなこと言われてもねえ!」とは日本人の一般的な感情だが、戦後もはや80年も経過すれば歴史も形骸化する。でももし米軍が日本から出ていけば、今の自衛隊の規模ではとてもロシアや中国に対抗できない。ウクライナのように突然攻め込まれたらなす術はない。親中議員のように習近平と、話し合えば分かり合えるなどは絵空事でしかない。日本も抑止力のために核武装も必要かもしれないのだ。

トランプ大統領の再選によりアメリカは自国第一主義を掲げ、今まで行ってきた世界の警察としての役割を放棄しはじめた。すると当然世界各地に置かれた米軍基地を引き上げ、紛争には成るべく関わらない方針をうちだす。そして中国人は今でも徹底的に反日教育をし、日本への憎しみを抱く人が殆どだ。そのような人々に少しでも弱みを見せればすぐに侵略される!(日本の国防を真剣に考える時がやってきた。勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・テスラ

 

あれだけ騒がれていた地球温暖化の原因とされていた二酸化炭素削減問題が、トランプ政権の誕生により全く話題に上がらなくなった。地球の温暖化など二酸化酸素の問題ではなく、単に周期的に起こる太陽活動の強弱が主因であるのだ。日本でも歴史を眺めれば時代ごとに温暖化や寒冷化が繰り返されており。なにも最近始まったことではない。それを一部の悪徳指導者たちがスイスのダボスに集まり、金儲けの道具に使いたいと画策した。

そしてその最たるものが電気自動車EVの推進である。電気自動車は二酸化炭素を排出しないので、環境にやさしく理想的な車であると宣伝された。そしてたとえハイブリット車であっても、ガソリン車は作るべきではないとのコンセンサスが広がる。でも実際に電気自動車が普及すると数多くの欠点が指摘され、今ではガソリン車との併用が理想という考えが高まっている。

「テスラ車の販売が急速に落ち込む!」というニュースを耳にすることが多くなった。あれほど躍進していた電気自動車テスラが売れないのだ。主な原因はEVのバッテリーは耐用年数が短く、数年で交換が必要になる。バッテリーは高額なので買い替えには出費がかさみ、もし車を下取りに出しても価格が安く、とても採算にあわない。それに電気自動車は充電に時間もかかり、設置場所も少ないので遠距離の移動には全く役に立たない。

今ヨーロッパやアメリカでテスラのボイコット運動が起こっている。トランプ政権で改革を断行するテスラの社長イーロンマスクが過激で、多くの批判を浴びているからだ。あまりにも情け容赦ない首切りや、抑圧的な手法に怒る多くの人々がテスラ車の不買運動を行っている。そのためテスラ車の株は急落し、彼の資産も大幅減少した。世界一の金持ちと言われるマスクも、このままではその地位を失う可能性もある。

発足して2か月経過するトランプ政権だが、強引な和平交渉や関税政策などが各国の反感を生み、深刻な対立を生む可能性も強い。私は元来トランプ支持者であるが、ここまで過激に事を進めると空中分解する可能性も高いと感じている。増々混乱する世界情勢の中で、我が国もただの傍観者ではいられないのではと痛感する。(乱気流に巻き込まれるのでゴールドを懐に入れ、シートベルトはきつめにお締めください!勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・黄金の国

 

最近のように世界中が混乱してくると、不安に駆られる人々の関心が増すのが最も安定した資産のゴールドである。世の中が平穏無事で経済が安定していれば、持っていても金利のつかないゴールドなど全く注目されない。銀行預金にすれば多少の金利を頂ける。ところが社会が混乱してインフレになると、ゴールドの値上がりの方が預金や国債の金利より高くなるので、資金がゴールドの方に流れてくる。

昔の我が国は世界に冠たるゴールドの産出国であった。それが今では日本各地にあった金鉱山は戦後徐々に閉山され、現在は鹿児島県の菱刈鉱山のみになった。近年我が国は工業が発展し、経済的に豊かになったため過酷な鉱山労働などは嫌われ、いつしか金鉱山は歴史の中に消えていった。でもその中にはまだ金が眠っているのに、放置された鉱山もあるのだ。

「黄金の国ジパングが復活か!」忘れ去られた過去の扉を再び開こうとする企業が現れている。それもカナダやオーストラリアの鉱山会社である。彼らは日本各地の鉱山跡を巡り詳しく調査を始め、鉱山の権益を手に入れるために動いている。このままでは呑気な日本人を差し置いて漁夫の利を奪われかねない。今以上に金価格が上昇すれば日本の金鉱山も息を吹き返す可能性も高いのだ。

実は大量の金が貯蔵されている場所がある。それは海である。海水の中には多くの金が溶けていて、もしそれを取り出せば莫大な利益につながる。しかしその含有量少なくとても採算にあわない。でも深海火山近くの熱水口から噴き出す湯から直接に金を回収すれば、効率よく金が回収できる。しかし今まではその方法が分からなかった。

ところが最近東京大学の研究チームが伊豆諸島の青ヶ島近海の熱水口から効率よく金を取り出す方法を開発した。ヨードを塗ったネットを吹き出し口に置くと金の粒子が付着するらしい。そこで現在、青ヶ島は新たな金採掘場所として注目されている。いずれにしても温泉の豊富な我が国にはまだ大量の金がねむっているはずである。(最近私は高くなったゴールドよりも、昔栄えた金鉱山に注目している。勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・トルコ

 

「あれー、また値上がりか!」月に一度行く千円床屋が、1400円に値上がりした。この床屋に通うようになり20年たつが、4年前まではずっと千円の時代が続いていた。それで千円床屋と呼ばれ庶民に親しまれていたのだ。しかし最近では毎年100円づつ価格が上昇している。そしてたぶん来年には1500円になっているだろう。でも散髪に行かなくても別に困るわけでもないので、回数を減らせば済む話でもある。

年金を受給してすでに12年になるがこの間、年金の支給額は殆ど変わらない。世の中すでにインフレに突入しているのに、年金だけは今だにデフレのままである。いちおう年金も物価スライド制らしいが、年金の増額などという話は全く出てこない。そこで庶民は生活防衛のために安売りスーパーに駆け込む。そして最近テレビの番組では激安店の紹介ばかりが目に付くが、たぶん世相を反映してこれが一番視聴率が稼げるのであろう。

先日私の好きなトルコ出身の経済評論家のエミン・ユルマズさんが、面白いことを言っていたので紹介しておく。トルコでは毎年インフレが激しく、毎月のように物価が上がっていく。そこで彼の家では預貯金はすべてゴールドで所有し、現金は殆ど持たない。そして彼の母は旦那の給料が入るとすぐに貴金属店に出向き、全額をゴールドに代えるという。そして買い物の前には貴金属店に立ち寄り、ゴールドを現金に換えて1週間分の買い物をする。

そして定価がハッキリしないトルコでは買い物の度に値引き交渉をするので、大変時間がかかる。「私はそんな母との買い物が大嫌いであったであった!」と笑みを浮かべ、口述していた。これからの我が国がこのようになるとは言わないが、このままでは確実にそちらの方向に進んでいるのではないかと感じてもいる。トランプさんが大統領になり日増しに混乱は増幅していて、明日の事さえ分からない。

最近あちこちに開店し目に付くのが「お宝や」などの宝飾品や貴金属売買を商う店舗である。「こんなところで店を開いて客が来るのか?」と首をかしげるが、もしトルコのように高インフレになれば身近なゴールド交換所としての機能をはたすかもしれない。もしそうだとすればこの企業のトップは相当に先読みの出来る人である。笑(平穏な日々が続くが、足元ではヒタヒタトと何かに浸食されている。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・白金

 

最近のようにゴールド価格の上昇がネットでも話題になり、過熱感が伝わってくるとゴールドはすでにバブルではないかの疑問もわく。中国ではすでに人々がゴールドの販売店に列をなし、ゴールドを買いあさっていると聞くとなおさらだ。でも警戒心の強い日本人はまだゴールドハントに本格的に参加していないので、若干の猶予がありそうだ。通常日本人はバブルの頂点で登場し、ババをつかむ習性がある。

私自身はすでに数年前にゴールド買いは停止しているので、今は逆に売り時を探っている。何でも永遠に上がり続ける物はなく、いずれは下落するのだ。でもそのタイミングが分かれば苦労はしない。トランプさんの就任により世の中はかなり混乱している。何が善で何が悪か?が明確でない。ただ彼の言動に右往左往し振り回されている。でも日々刻々と状況が変わるので傍観しているしかない。

先日ゴールドとプラチナの値差がついに三倍に開いた。この5年間ゴールドは常に右肩上がりで、プラチナは横ばいを続けている。私自身も少量のプラチナを握っているが、これではこれからのインフレには対処できない。でも考えてみればゴールドも30年前は何年もダラダラと右肩下がりであった。そしてゴールドはもはや貴金属ではない!とまで言われていたのだ。

プラチナ価格が上昇しない原因はいくつかあるが、一番大きいのは電気自動車の普及により、ディーゼルエンジンの触媒に使用されていた需要が減少したためである。それとプラチナはゴールドからすると市場が小さく、価格操作がされやすい。自動車会社ではプラチナが上がるとコスト増につながるため、売りを入れて価格を下落させている。でも南アフリカの鉱山会社では利益が出ないため生産調整をしているので、そろそろ需給のバランスが崩れる可能性もある。

先日、日本の伊藤忠商事が南アフリカでプラチナの採掘を始めるというニュースが出ていたので、目ざとい商社が今後期待される水素自動車の普及を予想して、参入するのでは!と思っている。いずれにしても激動の世の中で、突然米株の暴落により金価格も大きく下落する可能性も高い。でも金価格は数か月で復活するので、慌てる必要はない。(本当に混沌とした世の中になってきた。試行錯誤の日々が続く。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

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