茶飲み話・新総理

先日の総裁選では前評判の高かった河野太郎さんではなく、劣勢が伝えられていた岸田さんに決定した。テレビや新聞などマスコミ報道は河野さんがダントツトップで、他の候補を圧倒しているというキャンペーンを張っていたが、まったく逆の結果となった。いっぽうユーチューブなどのネット情報では河野さん自身の人格的問題や、中国に忖度する政治姿勢が非難をあびていた。

スマホの登場により時代はドンドン変わっていく。現在ではSNSで個々人がチャンネルを作り直接発言するので、その人の考えが歪曲されずに伝えられるようになった。以前はマスコミで真実を発言すれど、局やディレクターの考えで記事や意見は編集されて伝えられた。今まで世論操作に利用されていたマスコミはもうその役目を終えている。今回も中国にとって都合の悪い女性候補の高市さんをマスコミが否定すれど、テレビ好きの老人以外はマスコミ情報などに左右されない。

「今の世の中、丸裸のスッポンポン!」べつにエロい話ではないです。現在では有名人になると、かつてのマスメディアではあまり報道されことのなかった多くのプライベートや秘密が、ネット報道や一部過激な週刊誌により白日にさらされる。その対象は皇室すら例外でなく、眞子様や小室母の問題なども多く取り上げられる。

今回の河野さん落選もまたネットによるところが大きいと思う。ネット情報では河野さんの実家が経営する会社が中国に工場を持ち、多くの利益を得ているため中国に頭が上がらない!というスレッドが多くたっていた。私はその真意は知らぬが、マスメディアでは全く報道されないこれらの事柄が、勝敗を分ける結果となるのも最近の特徴だ。それに中国ベッタリのレッテルを貼られた、石破さんと組んだことも、親中国のイメージを増幅させたと思う。

「権力者にとってマスメディアの時代はよかったですよね!」都合の悪い情報は金や力で上からねじ伏せれば、相手は会社なので流失を止めることもできた。しかしネット社会では発信が個人なので、あらゆる隙間から真実が浸み出してくる・・・。(中国では最近ネットの情報規制がいちだんと厳しくなっている。でも言論の自由なしに、豊かな社会の実現などあるのか?勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・オンラインツアー

長引く感染症の収束もなんとなく先が見えてきたが、航空業界や旅行業界にあたえた損失は大きい。最近あのJALが自社ビルを売却し、続いてトラベル会社のJTBやHISも相次いで本社ビルを売りに出し、大幅な赤字返済にあてた。我々が青春時代にあこがれの就職先にひとつでもあったJTBも、半世紀以上も経過すると衰退産業の仲間入りとは、企業の栄枯盛衰をかんじる。

最近オンラインツアーというのが流行らしい。まだ海外旅行などが規制されているさなか、アフリカなどに滞在するツアーガイドが旅行者の代わりにライオンの住むサバンナなどに出かけ、現地を案内して回る。参加者は自宅にいながら冷たいハイボール片手にズームで結ばれ、おっかなびっくり旅行気分に浸れる。参加費は数千円だというので人気があるという。でもあまり人の行かない危険地域が好まれるというので、ガイドする人も大変だ。

「これっていったい何のためにあるのだ?」部屋のすみある白い陶磁器製の便器のような桶を眺めて思案した。シンクのように蛇口も二つ付いているので、たぶん洗濯桶なのだろうと思い私は洗濯に使った。実際にこれは下の部分を洗うビデ桶であると知ったのは大分後の事である。フランス人はあまり体を洗わないので、日常はこれですますと聞いた。

モンマルトルの丘を正面に見ると、左手の方向にはアラブ人の多く居住する地域がある。当時まだ23歳だった私はあこがれのパリへと旅立ったのだ。そして金がないので、パリの滞在中に選んだのが下層民の住む安宿であった。道路には職にあぶれたアラブ人がたむろし、鋭いまなざしでこちらを眺める。でもそのころ日本人を始め東洋人などみな貧しかったので、貧乏スタイルの私に金品を要求したら、「タバコくれねえか」と逆に返せばよい程度の乗りでどこにでも行った。

怖いもの知らずであったあの頃なら、オンラインツアーガイド私も魅力に感じたと思う。当時ヨーロッパを旅すると冒険好きの日本人の若者と度々出合った。その中の一人がイスラエルのキブツ(集団農場)から戻ってきたという。そこは天国のようなところで三食付いて給料ももらえる。恋愛は自由で外国人も受け入れてくれるという話を聞いた。心を動かされたが「でも戦争が始まったら兵役があるかも」というのであきらめた・・・。(あの時キブツに行ってれば日系ユダヤ人だったかも?勝田陶人舎・冨岡伸一)

茶飲み話・カッパ寿司

「いったい今の世の中って、どないなってるんねん?」「ほんまこんなこと昔はありえへんかったわ・・・」先日ニュースを見ていると、あの安い回転寿司の「カッパ寿司」が全品一日半額セールを開催したと言う。すると当日は長蛇の列で、最大15時間待ちになったという。そこで店側は列に並ぶ客に配慮し、後日来店用に半額チケットを配る。しかしそれを受け取った一部の客は即刻メルカリで二千円で販売し、当人はその金で「浜寿司」で腹を満たしたという。

ネットではこれらの現象をみて、こじきの群れとか貧乏人軍団とか揶揄していたが、長らく続くデフレにより庶民生活は、かなりレベルダウンしてきている実態が浮かび上がる。でも直近では食品や生活必需品などの値上がりが、世界的に進行し始めインフレの影が忍び寄ってきている。今後は賃金上昇をともなわない諸物価の急激な値上がりが起こりそうなので、若い勤労者の益々の困窮が気になるところだ。

「これから日本一高い寿司屋に連れてってやる!」もう三十年近く前のバブル絶頂期のころだった。当時私が担当していた靴のブランドが人気で、一年で三億の利益が出たことがあった。すると喜んだ担当の常務が、美味い寿司をご馳走するといって連れて行かれたのが、当時根岸にあった「高勢」という名の高級寿司屋であった。白く丈の長い入り口の暖簾を分けて中に入ると、十数人が座れる弧の字型の無垢木の分厚いカウンター席に腰をおろした。

仕事にはシビアで普段どなることも多い常務も、この夜だけはにこやかで「お好きな物をどうぞ」と促がされた。多少緊張のためか寿司の味など忘れたが、私が驚いたのはその店では和服姿の女店員が客二人に一人付き、細かな気配りをしてくれる。確かにこれでは一人5万の支払いも納得できると感じた。しかし暫くするとこの店は突然閉店する。原因は不動産投資をした店主が、バブル崩壊と共に借金をかかえ店舗まで売りに出したと聞いた。

「たかが寿司、されど寿司である」昔は寿司屋のカウンターでいただく寿司は殆んどが時価で、お勘定がいくらになるかは店主の気分次第であった。同じような注文でも、勘定の額にけっこうばらつきがある。冗談に「まけてね!」の一言いえば千円くらいは安くなった。昔の寿司屋の板さんは皆さん頭がよかった。食べた物を伝票に記載せずに正確に憶えていたようだ・・・。(明朗会計の回転寿司全国出店により、握り寿司は庶民の食べ物になった。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・漢字

「白髪三千丈・縁愁似箇長・不知明鏡裏・何処得秋霜・・・」。高校時代大嫌いであった漢文の授業で、印象に残る唯一がこの李白の秋浦の歌である。口語訳を書くと、白髪は三千丈もあるであろうか?思い悩みが原因で、このように長く伸びたのであろう。こうして鏡に映っている私を見ていると、どこからこの霜を身に受けたのであろうか。

この歳になると実感を伴うこの歌を読んで、まず単純に気になることは三千丈という白髪の長さのことである。三千丈は約933キロもの距離であると言うので、アニメの妖怪の世界以外には実際にはありえない。今ギネスにものる、髪の一番長いインド女性頭髪の長さが、190センチだと言うので、2メートルぐらいが人類の限界であると思う。中国人は昔から自国や自分を過大に表現するので、日本人の謙遜の美徳とは異なり違和感を感じる。

「漢字はわれわれ中国人が日本に伝えた!」無印良品、松坂牛、静岡茶などの漢字名を中国で勝手に使うなとクレームをつけると、ではその前に漢字の使用料を払え!など口走る中国人も多くいる。確かに日本では漢字を使用しているが、現在使用している当用漢字は日本で改良したものが殆んどだ。中国でも近年画数の多い漢字をことごとく簡略している。でも漢字が変に省略されて日本人には推測できない字も沢山ある。こうして中国は自らの歴史文化をまた一つ壊していく。

韓国では近年、氏名以外は全てハングル文字で、もう漢字文化を捨てた。中国でも漢字を簡略する時に、一緒に統一しませんか?と日本から声をかけたが、彼らはそれ無視して独断で実行したのだった。案の定短期で決めたので書道に移すとバランスの悪い文字もある。日本の当用漢字は書道で書きながら長い年月をかけて簡略したので、美しく元の漢字が読み取れる。

コロナ前には日本に観光に来て、古都奈良の法隆寺を尋ねると懐かしさのあまり感涙する中国人が多くいたらしい。もう本国には唐代の木造建築など全く残っていない。将来正当な漢字も日本以外では見かけなくなるなど、シャレにもならないのでは・・・。(勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

茶飲み話・学習塾

中国では先日の習近平共産党による突然の学習塾廃止により、大混乱がおきている。「中国共産党は本当に怖い!」国家主席の一言で何の前触れもなく突然に法律が変わる。学歴社会の中国では一流大学を卒業しないと良い就職口がなく、そのため親達は子供に学習能力の向上を期待し、高額な塾代を支払い続けてきた。そしてそれが家計の負担となり、少子化の一因となっていると共産党は結論づけた。

でも一説によるとそのために一千万人もの教育従事者が失業するという。これでは塾経営者もたまったものではない。そのうえ前払いした月謝の返金も親達から求められ、姿をくらます人が続出しているらしい。返金を求めるために塾に向かうと、硬く閉ざされた入り口には「党の方針を支持します」という張り紙があるという。でも実際には一瞬にして生活の糧を奪われた経営者の気持ちは、怒りに満ちた涙目どころではないと思う。

しかし賢い親はすでにその先を見て行動する。次は本屋から教材が消えるのでは・・・?という連想がはたらき、わが子が将来使用する教材までを買いに走る。そしてネットで家庭教師をつのり、この窮状をうまく切り抜ける。大半の子供がユトリ教育で学習がおろそかになれば、自分の子には有利になるという発想もなりたつ。すると次は優秀な家庭教師の奪い合いになり、教育にはより金がかかるようになるかも?

「うちのテレビなんか調子悪いのよね」と面談に来た親に教師が告げる。すると数日後に新しいテレビが教師宅に届くという。中国の学校ではこのような賄賂が横行している。賄賂を渡さなければ通知表にひびくので、率先して付け届けをする親が多いらしい。

私が小学生の頃は、戦後日本でも担任の先生があからさまに「ヒイキ」という言葉のもとに生徒を差別をしていた。PTAの役員の父兄などは盆暮れには先生に付け届けをしていたようで、明らかに優遇されてる子供もいた。まだ世の中全般もご祝儀、心づけ、袖の下、歳暮、寸志、接待などの行為も盛んでそれによる差別もあった・・・。ところが現代ではこれらの行為の殆んどが縮小し、デパートの贈答品売り場も以前ほど活気がない。(勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

© 2025 冨岡陶芸工房 勝田陶人舎