10万円
やった!コロナショックで政府が国民全員一律に10万円を支給するという。いつも税金を取られるばかりなので、たまには頂くことがあってもよいのではないか?でもこんなこと一生に一度あるかないかの緊急事態で、それだけ今後やってくる時代が厳しいということでもある。この支出には総額で12兆円、このほかにも百兆円規模の財政出動を計画している。国は現在一千兆円の財政赤字を抱えていてなおかつの出費、日本の財政は大丈夫なのか気にかかる。でも国民の金融資産は一千八百兆、上場企業の内部留保が四百兆、貿易黒字が三百兆もある。しかし現在日本国はアメリカよりも財政的には豊かな国なのだ。そこでいま金をばらまき財政赤字をもっと膨らませないと、ドル以上に安全通貨といわれる円に海外から金が流れ込み、また極端な円高になり輸出企業が困る。
十万貰ったら何に使うか?微笑みながらいろいろ頭を巡らす。今回この金での貯金はなしだ。物を買って世の中に金を回さなければ、金につまって壊死する企業が続出する。そこでこの際とりあえず古くなったパソコンでも買ってみようかとも思う・・・。いま海外のニュース番組などを見ていると、キャスターのほとんどがパソコンなどを駆使して、自宅からコメントするテレワーク!そのため映像の背後には居間などの様子も映るので面白い。壁に好きな絵などをかける人、窓から望める景色を自慢げに写す人など、その人の個性がでる。たまには突然犬や幼児が飛び込んできたりして、爆笑することもある。そして現在コロナのために日本でも報道番組が換気の悪いスタジオから離れ、コメンテーターは自宅からの発信に急速に変わってきた。
そして同じく混雑する電車通勤を避け、オフィスに行かない自宅でのリモートワークに変えたサラリーマンの間で流行っているのが、ズームなどモニターを通しての飲み会だという。缶ビール片手に手軽にチャット、これなら金もかからず飲みすぎて終電に乗り遅れることもない。でもこんなこと数年続けると習慣化される。コロナが収束してもテレ飲みで充分だともなりかねない・・・。このような大きなインパクトがあるとパラダイムシフトが必ず起きる。今までの慣習や価値観が根こそぎ変わり、時代はもう元には戻らない。「コロナが過ぎればまた客足はもどるよ!」とある居酒屋のオーナーは語った。でも5Gの通信革命はもう直ぐそこまで来ている。飲み方も変わり遠のいた客足は元には戻らないかも?
これを機会にあらゆる業種、業態でかつてない劇的な変化に襲われる。ピンチはまたチャンスでもある。大きく栄えた恐竜は亡び、ネズミのような小さな哺乳動物にもあらたな飛躍の機会があるかも。(勝田陶人舎・冨岡伸一)
春眠
春眠
「テレビをつければニュース番組はコロナ報道ばかりで、気の重い日々が続きますが皆さんお元気ですか?」中国武漢ではコロナウィルス封じ込めに成功したそうで、徐々に外出できるようになってきたという。しかし直近ではコロナの第二派が発生し、再び外出禁止令が発令された地域もあるらしい。かの国の情報はほとんどがフェイクニュースで信用すると馬鹿をみる。このウイルスの根絶は難しそうで終息には数年かかるという予想も出始めた。「シルバー世代は家に篭ってじっとしていろ!」とのお達しだが、熊の冬眠でもあるまいし、巣篭もりにも限度がある。しかし厳冬に巣から出て食料を捜し、ウロウロ動き回ると凍死することもある。
マスク、トイレットペーパー、一部の衛生用品や食品へと続く欠乏は食料全般に及び始める可能性も!中国は巨大な人口をかかへ、サバクトビバッタの襲来やツマジロクサヨトウという蛾の大発生を危惧した人々が、穀物などの買占めに走ってるという。その連想が日本にも波及すると人々が混乱する。何しろ日本の食糧自給率は40パーセント、噂が噂を呼びパニックるとスーパーの棚から食品が消えることもゼロではない。戦後すぐ食うや食わずの浮浪児生活の苦い経験をもつ、闇市作家として名を馳せた小説家野坂昭如は、生涯を通じて数年分は自宅に米を備蓄していると話していた。人生どの時代を生きてもおよそ70年周期で経済の好不況はやってくる。そのためだれでも一度や二度は食うや食わずの数年を経験することになるのだ。
最近何かと話題のソフトバンク社長の孫さんは朝鮮人として生まれ、年少期に激貧生活を送ったことを先の株主総会で吐露していたが、彼の不屈の企業家魂はその時に醸成されたのだと推測できる。彼の事業家としての時代を先読む能力は素晴らしい!あのアリババが創業期、倒産寸前のところに20億円の資金を投入し倒産をすくった。その後アリババのビジネスは爆発的に拡大し、ソフトバンクの所有するアリババの株式時価総額は20兆円近くにもなった。しかしこの莫大な含み益で、ビジョンファンドという投資会社を作り、世界中の伸びそうな会社に投資する。しかし彼もこのコロナっショックの予測は出来ず。あっという間に大ピンチに!ついに積極投資が裏目に出て彼の運もつきたのか・・・?
あの巨大な福岡ドームには魔物が住むかも。あれだけ一時代を築いたダイエーの中内さんの二の舞にならないか心配になる。今朝の新聞に13カ国で食料輸出を規制する記事がのる。いよいよコロナの次は食糧不足の時代が到来するかもしれない。(勝田陶人舎・冨岡伸一)
BCG
BCG
我々が小学生の頃、新学期になると必ず行なわれるのが各種予防注射であった。特に低学年では毎月のようにチフス、日本脳炎、天然痘、ツベルクリンにBCGなどの予防注射をうたれた。当時天然痘予防の種痘は腕にメスでバッテンに4ヶ所切り込みを入れ、そこに抗体植えつける方法で行なわれていた。しかしこの傷跡は大人になっても消えることがなく、夏場女性がノースリーブになると目立つ。そこで私の父親はこれを嫌い自分の長女には、わざわざ保健所に出向き見えない腕の内側に種痘を受けさせたので、長女にはこの二の腕の傷跡がない。その後しばらくすると種痘はメスでなく傷跡が残らないハンコ注射に代わる。残念なことに団塊世代以上が年を若くごまかしても、腕まくりをすればバレバレになる。
「おまえ赤くなってるか?」保険室の前の廊下に並び、不安げにお互いのツベルクリン注射痕を見せ合う。ツベルクリンとは結核に対する生まれ持った抗体の有無を調べる注射で、抗体があると注射痕が赤くはれてくる。陰性の子供が多いのだが、2,30パーセントの割合で陽性の子がいた。「まずい、ぜんぜん赤くなってない!」注射痕をたたき赤くするも、医者の目はごまかせない。「はい、陰性です」といわれると次に待っているのがBCGという恐ろしく痛い注射!そのうえ注射跡が化膿して直るのに数ヶ月もかかる。「また今年も陰性かー」ガックリ肩を落とす。そして二度のBCG注射の後、私は陽性になりやっとこの痛い注射から開放された。その後このBCGは同じく判子注射に代わり、ツベルクリンを受けずに日本人の全員が接種するようになる。
ところがこの結核という肺病の免疫抗体をつける。BCGがコロナウイルス肺炎に対しても、ある程度の免疫効果があるらしいということが噂され始めた。中国の次に感染が始まった日本では感染拡大スピードが緩やかで、欧米とは異なる動きをしている。いま爆発的に感染が広がっているイタリアやアメリカではBCGは全く行なわれておらず、同じヨーロッパでもBCGの行なわれていた国々とは明らかに感染拡大に差があるというのだ。まだその因果関係は調査中だが、オランダやオーストラリアのコロナ医療従事者には、とりあえずBCG接種を始めたらしい。これは推測だが先日亡くなった志村ケンさんは我々団塊世代である。団塊世代は生まれつきツベルクリン陽性の場合、BCGを受けてない人もかなりいるのも事実である。
日本ではコロナ肺炎が高齢者で重篤になる確率が高いのは、免疫力の低下の他にBCGの接種の有無も関係があるのではないかとうわさされている。
(勝田陶人舎・冨岡伸一)
パスタ
パスタ
パスタには大きく分けてスパゲッティーのようなロングパスタとマカロニなどのショートパスタがあり、その種類は100を数えるという。パスタの起源は13世紀イタリアの商人マルコポーロがシルクロードを通り中国に旅したあと、イタリアに伝えたのが始まりと思っていたが、以前イタリア人に聞くと「いや、パスタはイタリアのオリジナル!」との答えだった。シシリアでは昔から食されていてその起源ははっきりしないらしい?パスタにはトマトソースが使われるがトマトは南米原産である。そのため15世紀新大陸発見によってイタリアに伝えられたので、今のパスタ料理はそれ以降に発展してきた。でもパスタと中国の麺類は非常に似ており、そのルーツは中国にあるのでは?と個人的には思っている。
そのためかイタリア人は中国に近親感をいだいているようだ。ヨーロッパの国々なかで積極的に習近平の政策、一帯一路に参加し中国との関係を密にする。特にイタリアの重要産業、バックなど皮革製品やアパレルの縫製工場は中国資本を導入、結果イタリアにはいま多くの中国人が滞在している。「メイド・イン・イタリー」といっても経営者と作り手のほとんどが中国人では、そのブランドイメージも半減する。「軒下を貸して母屋を取られる」イタリア人も単純なので彼らの狡猾さがわからない。そしてそのことが今回のコロナウィルスの大規模な拡散につながっているらしい。中国の甘い誘惑に乗り関係を深めると、いろいろトラブルも多くなる。
まだ改革開放が中国で始まる40年以上も前、ペルージアのイタリア語の語学学校には共産中国から、二人の留学生が来ていた。平らな赤ら顔、グレーの人民服を着て見るからに田舎者で苦学生という感じ!しかし教室では前席に座り一生懸命無心に授業を受けていた。同じ東洋人なので話しかけても微笑むだけでわれ関せず!誰とも交わろうとしなかった。当時中国は文化大革命が終わってしばらくたった頃で全くの鎖国状態、まだ外貨も殆んどない最貧国であった。そのため留学できる彼らは母国では相当なエリートだったに相違ない。今では中国共産党外交部のトップクラスの地位にいるかも?もっと積極的に話しかけて友達になっていれば、金儲けのコネクションができたはず・・・。ハハハ、冗談です。中国人はそんなに甘くない。
イタリアがコロナウィルスの蔓延でいま大変なことになっている。中国資本を当てにした、その代償は大きい。気をつけよう中国資本と武漢肺炎。
(勝田陶人舎・冨岡伸一)
出前
出前
ついにコロナウィルスの蔓延で東京がロックダウン封鎖されようとしている。それより先にニューヨークではすでに外出禁止令が出て、移動が著しく制限されているようだ。こうなると人々は食品などの日用品の買い物以外は自宅に篭り極力外出を控える。そしてレストランやカフェも店をクローズし、ドライブスルーやテイクアウト以外の営業は出来ない。すると店内の接客にあたるホールスタッフは突然解雇で翌日から職を失う。アメリカのサービス業の雇用形態はほとんどが日本でいうフリーター、週給制なので家賃やローンもすぐに滞る。すると喰うに困った一部の人が犯罪に手を染める。そこで今食品などと共に密かに買いだめされているのが、強盗から身を守るための銃や銃弾だという。アメリカの銃社会の現状は真に恐ろしい!
「すいません、いま作っています!」出前で頼んだラーメンが1時間過ぎてもまだ届かない。すきっ腹に耐えられず催促電話をかけると返答はいつもこれだった。忘れてましたとか、混んでいるのでとかは決して言わない・・・。われわれが子供の頃、鮨屋、鰻屋、蕎麦屋、中華料理屋などでは、通常出前で売り上げの大半を稼いでいた。とくに蕎麦とラーメンは値段が安いので、わが家でもちょくちょく出前をたのんだ。するとラーメンなどは自宅に配達される頃にはソバがのびて液を吸い柔らかくなる。親はまずいと言っていたが、私はこの伸びたラーメンけっこう好んで食べていた。しかし日本が高度成長をむかえると、人手不足になり単価の安いラーメン、ザル蕎麦などの出前は徐々に減っていく。
ところが最近のコロナウィルスのパンデミックで再び活気づいているのが、この出前サービスである。ピザのデリバリーはもとから人気があったが、先日老舗の寿司屋の前を通ると「出前始めました」との張り紙が!なんとなく時代を感じた。そして最近宅配といえば何と言ってもアマゾンである。GAFA(ガーファ)と呼ばれ世界を牽引してきた、グーグル、アマゾン、フェースブック、アップルのなかでも、特にアマゾンの宅配ビジネスは世界を席巻している。スマホで何でも注文できるこのサービスは、店舗の存在を著しく否定し続ける。そしていま店を借り家賃と人件費を払ってまで成り立つ商売など飲食くらいだ。時節がら人との濃厚接触の少ない宅配サービスはアマゾンにとってますます追い風となっている。
工房のある勝田台の駅前商店街の靴屋が先日店を閉めた。次に店舗を借りる人も無く、また一軒シャッターの開かない店が増える。(勝田陶人舎・冨岡伸一)