覇権
最近街を歩いていると外国人と遭遇する頻度がやたらと増えてきた。観光で来日する人あるいは定住者に限らずその国籍、人種なども様々である。私はこのこと自体は歓迎すべきことであると思うが、移民が増えて集団で異文化を国内に持ち込むのは、日本の伝統文化と軋轢が生じるので歓迎できない。先日オーストラリアで首相選挙があり、大方の予想に反して移民受け入れに厳しいモリソン首相が再任された。現在オーストラリアでは中国移民が急増し、人口の5パーセントを突破したらしい。特に大都市ではその傾向が強く、彼らの金儲けのためには手段を選ばない自然破壊を伴う強引なリゾート開発などは、住民との間にいろいろなトラブルが生じているという。
人口が多いということは強力な武器でもある。いま中国ではチベット高原や辺境のウイグルなど漢民族がもともと住んでいなかった自治区に鉄道を引き、大量の漢民族を送り込んでいる。そして漢民族が増えるとその自治区の主要なポストを掌握し、現地人に中国語教育を押し付け、その民族の独自文化などを根絶やしにする政策を行なう。特にウイグルは住民の殆どがテュルク系イスラム教徒である。しかし彼らにも中国語と共産主義思想を強要しているので、その反発は激しく頻繁に武力衝突なども起きている。でも自国内の事で言論統制もひかれていて、それら情報は殆ど外部には報道されない。アメリカも手を焼くタリバンのアフガニスタンとも国境を接するウィグル。今後ウイグル人がタリバンと組んで蜂起する可能性があるかも。
また中国人はチベットを越えてインド領のカシミールまで入りこみ、勝手に村を作り定住したためにインドとの間で、1962年に国境紛争を戦っている。いま中国では長年の一人っ子政策により若者の人口は減っており、なおかつ男女の人口が不均衡で圧倒的に男性の数が多い。このため一帯一路などの後進国開発プロジェクトとの名目で嫁のいない独身労働者を現地に送り、アフリカ諸国の女性と結婚させ色の黒い中国人を増やす計画も進行中らしい。その結果将来のオリンピックではアフリカと中国のハーフにメダルを独占される日もくるかもしれない。いま一時的な人手不足で移民解禁などの法律を変えたら、日本も人ごとではなくなる。中国人はイスラム教徒と同じで絶対に日本の文化やルールに順ずることはないと思う。
いよいよ米中覇権戦争が始まったが、中国の暴走を止めるにはトランプさんに期待するしかない。(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)
遺産
遺産
先日大阪府堺市にある仁徳天皇御陵が世界遺産に登録され、近隣の人が喜んでいるというニュースを見た。でも私は百舌古墳群と天皇の御陵が世界遺産になり観光地化されるのには反対である。なんで天皇の御陵が世界遺産に登録しないと保存できないのだろうか?宮内庁を初め官民で静かに守っていけばいいだけの話だ。この御陵は本当に仁徳天皇の御陵なのかはっきりしないので発掘調査の声も上がるが、我々は単純にそれを信じればよい・・・。世界遺産は地球上には167カ国、1,092箇所もあり1位はイタリアで54、日本は22でランキングでは12位だという。そして最近では各国で世界遺産の登録数を競う傾向があり、安易に「オラが村にも世界遺産!」という傾向にある。でも仁徳天皇御陵は伊勢神宮と同じで単なる観光地ではない。
それより仁徳天皇御陵の上空からの写真を見ると私はいつも心がいたむ。御陵の三方は直ぐ密集した民家が立ち並ぶ、これでは仁徳天皇がお気の毒だし景観も甚だ宜しくない。行政は登録など考える前に接近している民家を買収し、周りに空間を設けるくらいの事はすべきだ。大体なんで御陵の周辺がこのような状況になるまで放っておいたのか理解に苦しむ。戦後高度成長期の宅地開発がこの状況を生んだのか、以前からこの状態なのか私は知らない。でも私が小学生の頃の社会科の教科書に掲載されていた御陵の写真は、周囲にこんなに民家などなかったような気がするのだが?たぶん戦後に皇族の方々を粗末に扱う時代もあったので、関知しなかったのかもしれない。
いま小中学生の社会科の教科書で天皇の歴史が、どのように子供たちに教えられているのか全く知らない。でも我々団塊世代が敗戦後に受けた天皇陛下に対する教育はひどかった。敗戦の責任を全て陛下に押し付け日教組の先生方は「日本の天皇制は良くない、できれば廃止するべきだ」などと教育現場で子供達に平気で公言していた。そればかりか戦後暫くは国民の祝日には各戸の門に日章旗を掲げる風習も残っていたが、この行為も右翼的と否定され今では祝日に日の丸を掲げる家も全くない。教育とは恐ろしいものだ!一度子供の頃に刷り込まれた思想はトラウマとなりなかなか抜けない。私もこの歳になってやっとそれも消え、本心穏やかな天皇陛下の基で生活できる日本人に生まれて、本当に良かったと思う。
強欲な独裁者の支配する国々に囲まれる昨今、君主の資質とは何か?もう一度われわれは考えてみる必要がある。
(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)
メディア
メディア
思えば3年前、アメリカでは民主党のヒラリー・クリントンと共和党のドナルド・トランプ候補が大統領選でデットヒートを繰り広げていた。そして秋の大統領選で僅差でトランプさんが大統領に選出された。だがこの時の選挙ではロシアがトランプさんに有利になるように、ハッキングによる情報操作などを裏で画策したという疑惑が持ち上がる。議会制民主主義のアメリカは二大政党で、どちらかというと庶民側に立つリベラルな民主党と、経営者やキリスト教団体など保守層を支持基盤とする共和党に分かれて、だいたい2期8年ずつ交互に政権取ることが多い。民主党のオバマ大統領の後は順番から言えば、当然共和党の候補者のトランプ氏が政権に付くことになる。
しかしドナルド・トランプは不動産会社の経営者で議員経験など殆どない、政治には素人同然でただの愛国者であった。しかしそれだけに議員経験の長い議員のように、拝金主義のグローバリストや、ウオール街などとのしがらみがない。それに自身が金持ちなので、足かせになる大口の資金提供なども受ける必要がなかった。そのため従来型の共和党大統領とも全く異なる背景を持つ、大統領が誕生することになる。これには大統領を意のままの動かそうとする利益誘導のマスメディアの影のオーナーや、巨大企業のコンツェルンの経営者は面白くない。そしてトランプ大統領を引き摺り下ろすための大規模なプロパガンダが、多くのマスメディアにより執拗に繰り広げられることになった。
「どうですか?皆さんはトランプ大統領が嫌いでしょう!」でもそれはアメリカや日本のマスメディアによる歪曲された報道や、イメージ操作によるところが大きいかもしれないのだ。そこで彼が使ったのは最近のコミュニケーションツール、ツイッターというSNSである。これならマスメディアを通さず支持者に直接自分の考えをアッピールできる。最初このツイッターの使用にはマスメディアは批判的であった。「それはそうだ!」こんなことされたら自分達報道の立場がない。「フェークニュース、フェークニュース!偽情報」とトランプ大統領は叫び、マスコミの報道など無視する。アメリカに登場した今までにないタイプの異色な大統領。でもその風貌や言動に似合わず、彼は細心でなかなかクレバーです。
私もよく見ているアメリカのニュース放送局CNNは、特にトランプ大統領を激しく批判し続ける。でもトランプを失脚させようとする真の意図はなにか?我々日本人はお人好しでマスメディアを疑うことなどしない。
(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)
WTO
WTO
アメリカのトランプ大統領も就任してから早いもので二年半になる。この間ロシヤ疑惑などで、常に彼はマスメディアや民主党から叩かれてきた。そして最近その問題もある程度解決され、対中貿易不均衡解消などでやっと自由に動けるようになったようだ。アメリカ大統領として彼が選ばれた背景にはそれなりの理由がある。いま地球規模でグローバリズムの浸透による極端な二極化が進行している。国境をなくし人、物、金の自由な移動ができる単一巨大市場の出現は極端に富が偏在し、グローバルビジネスを営む極少数の人にとっては好都合だが、大多数の一般市民にとっては物価は安いが、給料も上がらない甚だ弊害の多いシステムとなった。
このような時代に不満を持つアメリカの保守白人層を中心とした民衆が、グローバリズムを止めるために担ぎ出したのがトランプ大統領である。そのため彼は公約通りにメキシコ国境に壁を作る、TPPの離脱、そしてグローバリズムに乗り、市場を荒らし外貨を稼ぎまくる中国への締め付けなどを推進している。そもそも20年近く前に共産国家でありながらルールを守らない中国を、WTO(世界の自由貿易を促進する機関)に加盟させた事が間違いだったと思う・・・。「中国がWTOに加盟することが決定したわよ冨岡さん!」当時神戸の靴メーカーで知り合った、中国人の黄さんという利発な女性は微笑んだ。「ああそうなの?」と上の空で答えたが、その時はまだWTOの加盟が中国にとってそんなに重要なことなのか理解できなかった。
この黄さんという女性は中国で医者である父と、教師である母の間に生まれた一人っ子だという。上海の有名大学を卒業し、神戸大学に留学生として学ぶ傍ら私の関係する会社にアルバイトに来ていた。英語、日本語も流暢で経済にも明るくランチタイムなどによく一緒に話をしていた。その後卒業すると三菱系の会社に就職し中国の駐在員として母国に帰っていく。当時この20代中頃の彼女と同世代の日本人と比較すると能力、意欲の差を感じた。このようなレベルの若者が中国には多数いるとしたら、将来日本は大変なことになる。正直この時いやな予感がした。その後キャリアを積んだ彼女がいま何をしているにかは分からない。だがそれから20年で中国はWTOを上手く利用して日本を追い越し、GDPで世界2位になりアメリカまでも脅かす存在になった。
せんじつ日本は東北地方の産物が韓国で不当に差別されている件で,WTOに提訴したが三審で敗れた。いっそうのこともうまともに機能しなくなったWTOなどアメリカと共にに離脱したら良いのでは?
(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)
珊瑚礁
珊瑚礁
最近テレビのニュース番組を見ていると、アメリカと中国の覇権争いを前提にした貿易戦争の激化を頻繁に伝えている。5月10日アメリカが中国に対し、特定品目に現行の10パーセント関税をさらに25パーセントに引き上げた。その上なおかつ中国からの全輸入品目に制裁関税をかける案も打ち出した。この一連の動きは独裁者であり、世界制覇をもくろむ邪悪な考えの習近平の、野望を打ち砕くものと歓迎したい。私個人としてはアメリカがやっと本気で立ち上がってくれたと心底喜んでいる。グローバリスト達の意向で大統領になったオバマ政権は中国の軍事的台頭を傍観してきた。その結果いつの間にか南シナ海のサンゴ礁が埋め立てられ、中東に向かうわが国のタンカー航路にとも大きな脅威となった。
「皆さんは沖ノ鳥島という硫黄島の更なる南、北緯20度付近にある日本の最南端のさんご礁の小さな島をご存知だろうか?」この島の標高は最高でも1メートルで波に削られ海中に消える寸前であった。30年程前この状況を回避するために政府は海面上にある二つの地点に護岸工事をして侵食を防いだ。もしこの島が海中に沈むと、日本はその周辺の200海里にも及ぶ広大な排他的経済水域を失うことのなる。ところがこれを知った中国は猛烈に反対し、当時これを阻止しようとしていたのだ。岩礁やさんご礁の領土としての国際的な取り決めでは、満潮時に海に沈まないことが条件である。ところが最近中国が軍事基地として埋め立てた、スプラトリー諸島などの幾つかのさんご礁は、満潮時には海面以下になる。すると当然中国は領有権の主張などできないはずなのだ。
このように国力が上がり軍事力が強くなると、大国のエゴで国際ルールを無視したり、あるいは変更したりする。でも戦力の劣る立場の弱い国は泣く泣くそれに従うしかない。最近沖縄では一部中国からの陰謀とみられる日本からの独立を煽る組織もあるという。尖閣の次は沖縄の領有権主張など放っておくとズルズル日本は中国に飲み込まれる。一方でアメリカと対立する中国は最近日本に擦り寄ってくる動きもみせる。でもいつも日本は利用されるだけで事が過ぎればまた反日に戻る。いずれにしても軍隊を持たない日本の立場は弱い。防衛、食料、エネルギー(原油もドル建てでアメリカのメジャーから買う)重要なものは全部アメリカ頼りだ。ロシア、中国、北朝鮮と韓国の反日国家に囲まれ、日本国の地理的位置は最悪で地政学リスクは増すばかりだ。
米中覇権戦争はアメリカの圧倒的勝利に終わると思う。マスメディアはこれにより、景気が悪くなったら困るなどという経済的な論調が多い。景気など暫く我慢すればまた良くなる。でも領土や主権は一度失ったら簡単には戻ってこない。(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)