最近テレビのニュース番組を見ていると、アメリカと中国の覇権争いを前提にした貿易戦争の激化を頻繁に伝えている。5月10日アメリカが中国に対し、特定品目に現行の10パーセント関税をさらに25パーセントに引き上げた。その上なおかつ中国からの全輸入品目に制裁関税をかける案も打ち出した。この一連の動きは独裁者であり、世界制覇をもくろむ邪悪な考えの習近平の、野望を打ち砕くものと歓迎したい。私個人としてはアメリカがやっと本気で立ち上がってくれたと心底喜んでいる。グローバリスト達の意向で大統領になったオバマ政権は中国の軍事的台頭を傍観してきた。その結果いつの間にか南シナ海のサンゴ礁が埋め立てられ、中東に向かうわが国のタンカー航路にとも大きな脅威となった。
「皆さんは沖ノ鳥島という硫黄島の更なる南、北緯20度付近にある日本の最南端のさんご礁の小さな島をご存知だろうか?」この島の標高は最高でも1メートルで波に削られ海中に消える寸前であった。30年程前この状況を回避するために政府は海面上にある二つの地点に護岸工事をして侵食を防いだ。もしこの島が海中に沈むと、日本はその周辺の200海里にも及ぶ広大な排他的経済水域を失うことのなる。ところがこれを知った中国は猛烈に反対し、当時これを阻止しようとしていたのだ。岩礁やさんご礁の領土としての国際的な取り決めでは、満潮時に海に沈まないことが条件である。ところが最近中国が軍事基地として埋め立てた、スプラトリー諸島などの幾つかのさんご礁は、満潮時には海面以下になる。すると当然中国は領有権の主張などできないはずなのだ。
このように国力が上がり軍事力が強くなると、大国のエゴで国際ルールを無視したり、あるいは変更したりする。でも戦力の劣る立場の弱い国は泣く泣くそれに従うしかない。最近沖縄では一部中国からの陰謀とみられる日本からの独立を煽る組織もあるという。尖閣の次は沖縄の領有権主張など放っておくとズルズル日本は中国に飲み込まれる。一方でアメリカと対立する中国は最近日本に擦り寄ってくる動きもみせる。でもいつも日本は利用されるだけで事が過ぎればまた反日に戻る。いずれにしても軍隊を持たない日本の立場は弱い。防衛、食料、エネルギー(原油もドル建てでアメリカのメジャーから買う)重要なものは全部アメリカ頼りだ。ロシア、中国、北朝鮮と韓国の反日国家に囲まれ、日本国の地理的位置は最悪で地政学リスクは増すばかりだ。
米中覇権戦争はアメリカの圧倒的勝利に終わると思う。マスメディアはこれにより、景気が悪くなったら困るなどという経済的な論調が多い。景気など暫く我慢すればまた良くなる。でも領土や主権は一度失ったら簡単には戻ってこない。(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)