茶飲み話・デジタル・ツイン

 

近ごろ私のブログでは横文字の表題をつけることが多くなった。今日もまた「デジタル・ツイン」などという中高年にはあまり耳障りのよくないテーマで綴り始めている。それは私が無意識的に、これからの老後は従来のように、平穏な日々を送ることが難しのでは?と感じているからである。これほど世の中が急激にデジタルシフトが進むと、流れに乗らなければ買い物一つできない。

「住民票の発行はあのタッチパネルでどうぞ!」先日も住民票をとりに市川市役所に出向くと、誘導されたのが数台並ぶタッチパネルだった。マイナンバーカードを指定の場所に置きパネル操作を続けると、1分程で住民表のコピーがプリントアウトされてきた。確かに慣れると便利だが、病院や市役所までがデジタルでは家に篭って生活していると、えらいことになるの実感だ。

そこで「デジタル・ツイン」とは、現実の世界をまるでツイン・双子のようにコンピューターを使って、バーチャル空間にリアルと全く同じように再現するシステムである。まあ平たく言えばビル建設などで、仮想空間の中に同じ建物を作り、人の導線や使い勝手、堅牢度などを事前に検証できるシステムである。これなら実際に立てた後に生じる諸問題の多くが解決される。

これはまた医学の世界でも開発が進み、人体の複製を作って薬やワクチンの効能や、手術の手順などを確認するツールとしても用いられ始めている。何かおかしな話だが、現実に存在している自分自身と、もう一人別にバーチャル空間にデーター化された自分が存在し、眼に見えない身体内部などは、バーチャルな自分自身の方が、よりリアルに可視化できるのだから「おそれ入谷の鬼子母神!」

「これ遺影に良いのでは!」とは正月に家族で映した写真に対する娘の冗談。でも考えてみれば遺影の写真など、もう時代遅れだ。今やビデオやDVDの動画すら過去形で、これからは肉体が死んでも双子のバーチャル冨岡伸一はデーター人間として生き続ける。私は葬儀の挨拶などは彼にやってもう予定だ。(20年後の葬儀などはどうなっているのですかねえ?勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

 

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