茶飲み話・金貨

 

日本の金貨と言えば思い出深いのは10万円金貨である。これは平成天皇ご即位を記念して平成二年に造幣局より発行された金貨だ。発売された当時は人気化し銀行に列をなしての購入であったが、十万円のわりには金の含有量が30グラムと少なく割高であったため偽コインが出回り、結局は銀行で再び紙幣に換金する人が続出した。私自身も数か月保有したあと同じく紙幣に代えた一人である。

しかしあれから40年もたつと金の価格は上昇し、30グラムの金の値段は38万になるので、現在では古銭商に持ち込むと36万程度で買い取ってもらえる。当時政府は国民に金を保有させるために金貨を発行したが、その多くは保有されずに戻ってきた。でも政府はこれに懲りず、数年後の1993年に皇太子殿下のご成婚を記念して再度5万円金貨を発行する。するとこの金貨は重量が18グラムあり、5万円に対して金の価値が高かったため偽造コインが出回らなっかた。

「五万円金貨の価値は現在いくらなのか?」私も所有している5万金貨の価値を調べてみると古銭商などでの金額は22万円前後である。すると約30年のあいだに4倍くらいになっている計算だ。これをみてもタンス預金として現金を眠らせるよりも金貨で持っていた方がはるかに有利であることが分かる。このようにタンス預金にはゴールドや金貨がベストである。

最近は田中貴金属に行っても、有名なメープルリーフ金貨やウィーン金貨も1オンス金貨以外の小粒な金貨は販売していない。数年前より金貨が人気化し、入荷がないという。すると正規ルートで金貨を購入すると最低でも42万ほどの現金が必要になる。30年ほど前は簡単に買えた10分の1オンスの金貨は八千円で購入できたが今では4万円もする。

そこで注目され始めたのが銀貨である。銀貨などはどこの家でもダンスの奥を探せば一個や二個はあるはずだ。初期の鳳凰や稲穂の百円は銀貨である。これを古銭商などに持ち込めば数百円で買い取ってもらえる。すでに中国ではゴールドの他にシルバーやプラチナも人気化しているので、早晩日本でも銀貨が高騰する可能性もある。(明日何が起こるか分からない混沌とした時代だ!現金が安全なのか考える必要もありそうだ。勝田陶人舎・冨岡伸一)

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