今年の5月にマレーシアのマハティールさんが、再び首相に返りざいた。以前にも彼はマレーシアの首相を務めいて、長く政権の座にありマレーシア発展の礎を築いた人である。シンガポールのリー・クアンユーさんと並び東南アジアでは立派な指導者であったが、70歳を超えたところで自ら政権を降り後継者に道を譲る。しかし後を受け継いだ何人かの与党の首相は汚職まみれで、多くの国民から批判を浴びることになる・・・。そのため退職後クルーズ船に乗ったり、悠々自適の生活を送っていたマハティールさんに、再度出馬要請の声が国民からあがった。そして彼が作った現政権与党は信頼できないと、あえて野党を新規に立ち上げ政権を奪い返した。
「あと2年して政権が安定したら、辞任します!」と彼はインタビューに答えていたが聞けば御歳92さいで、民主的に選ばれた世界の指導者の中では最高齢だという。背筋を伸ばし、全く歳を感じさせないその言動には感銘を受ける。人生100歳時代になると、このようなことも起こりえるのか?政界ではかつて日本でも「50,60はハナタレ小僧!」と呼ばれていたこともあったが、マハティールさんから見れば全くそのようだ。でも彼のような偉人とよばれる人はめったに現れない。政権の座に長く着いても、初志貫徹できる人など殆どいないと考えるべきだ。そのために定年や任期を設ける。でも最近この制度を改悪する動きも目立つ。
いま日本では、レスリング、アメフト、ボクシングとフェアープレイを標榜すべきスポーツ界で、パワハラ問題や不正などトップに居座る人々による、強引な権力行使が非常に多い。最近わが母校日大のアメフト部では試合中の関学の選手に、ルール違反の強烈なタックルで社会問題になった。監督、コーチの指示での行為だが、権力の座に長くいると組織や人は汚職や腐敗を招き、健全なガバナンスの維持管理が難しくなる事例の一つだ。人々の権力批判などが自由に発言できるはずのネット社会でも、ロシアや中国を初め一人の人間が、権力の座に執着する傾向が強くなってきている・・・。自民党も多数与党を背景に安部さんがいろいろ問題を抱えながらも、3選する可能が非常に高い!
ところで安部首相の好きな食べ物は、有楽製菓から販売されている一個30円のチョコレート菓子、ブラックサンダーだと言う。
(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)