「古代日本とユダヤには血縁があって天皇家はユダヤ人の子孫である」。とする説が日ユ同祖論である。これは単なる噂話のたぐいの都市伝説ではなく、近年それを実証する多くの証拠が見つかっている。ユダヤのマークと言えばユダヤ国旗にも採用されている三角を上下にひっくり返し組み合わせた六角星、六芒星であるが、このマークは伊勢神宮をはじめ古い神社にも見られる。
そして皇族を象徴する十六菊花紋はイスラエルのダビデ門の中央にも描かれていて、古代この地方を治める王家の家紋でもあった。その他ユダヤの言語ヘブライ語と大和言葉には似通った単語が多数あり、カタカナもまたヘブライ文字とよく似ているという。そのほか神社や祭りの儀式、風習など数え上げたらきりがないらしい。
時は紀元前6世紀、古代ローマの侵略を受けたユダヤの民は国を追われ、いくつかのグループに分かれ離散する。これをユダヤでは「失われた10士族」というが、この一部がシルクロードを通過し、朝鮮半島を経て日本に渡来して国を治めた。これがいわゆる皇室ユダヤ起源説である。三笠宮殿下は生前「われわれはイスラエルからやって来た」と語っておられたとか。
でも私たち戦後世代は正しい日本史を学んでいない世代でもある。先の大戦で敗れた日本はアメリカに無条件降伏したために神武天皇はじめ皇紀で記された戦前の日本史が否定され、仁徳天皇以前は神話の世界へと葬られた。そのため古事記、日本書紀で書かれている真の古代日本史を学んでいない。そして天皇陛下や皇族を否定することは進歩的だと間違った教育を受けた。
ただ戦後80年も経過するとアメリカの日本文化抑圧も緩む。一方で考古学的歴史研究も進み、神話とされてきた古代日本史が再びクローズアップされている。そこで神武天皇ユダ人起源説も息を吹き返す。いまユダヤ人研究者が神道と古代ユダヤ教との共通点などを探っている。また遺伝子解析技術も進み、日本人の中にはユダヤ人のDNAを持つ人が数パーセントいるとか・・・。(信憑性はともかくロマンを感じる話でもある。勝田陶人舎・冨岡伸一)