茶飲み話・チャットGPT

 

皆さんは「チャットGPT」という新しいSNS検索ソフトの登場をご存知ですか?最近急速に普及し始めたこのソフトを使用すると、今まで便利ツールであったグーグルでさえ、その使用頻度が落ちるといわれている。確かにこれを使用すれば、時代がすでにAIに支配されていて、人類はそのシモベに成り下がりつつあることが実感できると想う。

「幸福とは何か?」と例えばグーグルで検索すると、まずは一般的な百科事典に出てくるような「恵まれた状態にあって、満足に楽しく感ずること」などという常識的な回答にいきつく。でも幸福感など人によって千差万別なのでこれでは漠然としていてとらえどころが無い。

しかしチャットGPTは我々の話し相手になってくれるので「幸福とは何だと想いますか?」などとAIに語りかけることができるのだ。するとAIは通常幸福とは「心が満ち足りた状態ですが」あなたは今幸せでは無いのですか?などど返してきたりする。そこでAIを相手に個人的な幸福感などをより具体的に語り合うことが出来るらしい。

こうなると親や学校の先生などに悩み事などを相談するよりも、AIとチャットするほうがずっとマシになる。「ああ、これによってまたカウンセラーやセラピストの仕事も減っていくのか?」でも今はまだ文章テキストでのやり取りなので、どこまで普及するのか未知数だが、これで会話が出来るとなるともう他人に聞いたり、相談することも必要なくなる。

でもこうしてネットを通じて対話を繰り返せば、個々人の思考や嗜好、健康状態などの情報がAIに把握される。すると民主主義国家の日本ではまだしも独裁国家では、場合によっては要注意人物のレッテルを貼られ、突然拘束されることもありえる。(こうしてブログなどで長期間自由に発信するのも良いが、すでに自身の凡庸な思考などもどこかでデーター管理されている。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・キャンサー

 

この年になれば別に驚くことではないが2月の始め、私は築地の癌センターに肺癌切除で一週間はほど入院をしていた。自身は3年半前に大腸がんで同じく同院にて大腸ガン削除をしているので、これで二度目となる。前回はステージ1の初期であったため、抗がん剤や放射線治療も行なわず一週間ほどで退院した。でもまさかこんな短期間でまた肺癌になるとは想わなかったが、今回は転移ではなく別の種類の初期ガンであった。

「ガンは不治の病で恐ろしい!」でもこんなイメージは昭和の話で、今では早期発見なら別に何というこことは無い。私は半年に一度CTで全身を輪切りにし、克明に調べているのでガンが進行し、手遅れになることなどありえない。去年の暮れに主治医からCT画像を見せられ、「ここにあらたな小さなガンがあります!」との指摘をうけショックを受けたが、迷うことなく手術を決めた。

ガンは健康な人が体の不調を訴え、病院に駆け込んだ時が一番やっかいだ。初期のガンは自覚症状など全く無いので、症状が出た時はもうかなり進んでいる。するとだいたいステージ3、か4で削除しただけではおさまらない。次に抗がん剤や放射線治療が待っている。でも入院しているほとんどの人が抗がん剤治療を受けているので、現在は抗がん剤を投与すれば直る確率は高いといえる。

「デジタル時代の現在、自身の身体もどんどんデジタル化しないと!」とは私の考え。もう何年も半年に一度CT画像と血液検査のデーターを電子カルテに蓄積し、日々の体の変化を経過観察しているので初期ガンの発見などいとも簡単だ。今回も術後に担当医からは「これでとうぶんガンの心配など全くする必要ない」と断言され勇んで退院した。

しかしガンもあと数年すれば、免疫療法など切らずに直せる画期的ながん治療が普及する。この数年を乗り切れば医学の劇的な進歩により、ガンや若返りのワクチン登場で寿命120歳が見えてくる。その時は自身のゲノム解析まで克明にデーター化され、いつどんな病気にかかるかまで分かるようなる。(あと5年健康でいましょう!老後はどんどん長~~くなる。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・デジタル・ツイン

 

近ごろ私のブログでは横文字の表題をつけることが多くなった。今日もまた「デジタル・ツイン」などという中高年にはあまり耳障りのよくないテーマで綴り始めている。それは私が無意識的に、これからの老後は従来のように、平穏な日々を送ることが難しのでは?と感じているからである。これほど世の中が急激にデジタルシフトが進むと、流れに乗らなければ買い物一つできない。

「住民票の発行はあのタッチパネルでどうぞ!」先日も住民票をとりに市川市役所に出向くと、誘導されたのが数台並ぶタッチパネルだった。マイナンバーカードを指定の場所に置きパネル操作を続けると、1分程で住民表のコピーがプリントアウトされてきた。確かに慣れると便利だが、病院や市役所までがデジタルでは家に篭って生活していると、えらいことになるの実感だ。

そこで「デジタル・ツイン」とは、現実の世界をまるでツイン・双子のようにコンピューターを使って、バーチャル空間にリアルと全く同じように再現するシステムである。まあ平たく言えばビル建設などで、仮想空間の中に同じ建物を作り、人の導線や使い勝手、堅牢度などを事前に検証できるシステムである。これなら実際に立てた後に生じる諸問題の多くが解決される。

これはまた医学の世界でも開発が進み、人体の複製を作って薬やワクチンの効能や、手術の手順などを確認するツールとしても用いられ始めている。何かおかしな話だが、現実に存在している自分自身と、もう一人別にバーチャル空間にデーター化された自分が存在し、眼に見えない身体内部などは、バーチャルな自分自身の方が、よりリアルに可視化できるのだから「おそれ入谷の鬼子母神!」

「これ遺影に良いのでは!」とは正月に家族で映した写真に対する娘の冗談。でも考えてみれば遺影の写真など、もう時代遅れだ。今やビデオやDVDの動画すら過去形で、これからは肉体が死んでも双子のバーチャル冨岡伸一はデーター人間として生き続ける。私は葬儀の挨拶などは彼にやってもう予定だ。(20年後の葬儀などはどうなっているのですかねえ?勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

 

茶飲み話・ニーサ

 

昨年、岸田政権がニーサ枠の拡大を決定した。その内訳は一般ニーサが現行の年間120万円から、24年度以降は倍の240万円となる。そして期間は無期限で最大1800万円まで無税となるそうだ。積み立てニーサも年間120万円がプラスされるので、そのメリットは非常に大きい。新しいこの制度を利用する人としない人では、将来に大きな資産格差がつくと想う。

なにしろ今の日本は財政赤字が1000兆円を超えて、膨大な借金国家になっている。それに対し個人の金融資産は倍の2000兆円もあり、その大半が預貯金として銀行に眠っている。そこで政府は個人のこの金融資産の流動性を高めようと、今回の政策変更に踏み切った。個人がもっと株を買えば、会社の企業価値も高まり設備投資にも積極的になる。

でも「個人の8割が株で損をしている!」という統計がある。確かに株で個人が儲けることなど至難のわざだ。本やネット情報などで株を購入すればたいがいの場合高値づかみとなり失敗する。株は素人が最初に購入するタイミングが一番難しい。株式投資で勝ち組になるにはかなりの時間と経験が必要だ。それに今では短期で儲けるには、機関投資家の頭脳明晰なコンピューターのプログラム売買に勝つ必要もある。

株で儲けた人、「一に死人、二に買ったことを忘れた人」という名言がある。よくある話が長期間寝込んでいた親が死んだので、証券口座を清算したら何年もほって置かれた会社の株が何倍にもなっていた。あるいは仕事が忙しくて殆ど見なかった株が、かなり値上がりしてたとか。要は株式投資で素人が成功するには、優良企業の株を長期保有することかも?

いずれにしてもこれからは増税ラッシュで税金はどんどん上がる。いっぽう年金は減額され、インフレは進行する。何もしないでいると虎の子はどんどん逃げていく。そこで政府の方針は知恵のある人は税金安くするから、勝手に自分でお金増やしなさいということである。(でも株式投資で勝つのは本当に難しい。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

茶飲み話・ゲノム

 

「あと数年もすると、1万年前に絶滅したはずのマンモスを復活させられる!」という研究が現在進行形だ。マンモスは現存するアジア像と遺伝子が95パーセント同じで、残り5パーセントを編集し直せば再生できるらしい。いまゲノム遺伝子編集技術が爆速で進行し、生命を根源的に作り変えようとしている。我々がなんとなく日常を過ごしているうちに、時代はとんでもない方向に進んでいる。

さいきん回転寿司の真鯛のほとんどが、ゲノム編集された「太っちょ養殖真鯛」だということをあなたは知ってましたか?ゲノム編集は遺伝子組み換えと違って、人工的に突然変異を作りだす技術なので、食品表示をする必要がないらしい。一方遺伝子組み換えは他の生物の遺伝子を取り込むので人体に有害かも知れず、表示義務があるという。倍速で成長する「養殖トラフグ」などもすでに市場に出回る。

「受信料まで払ってNHKなど見る価値あるのか?」となかばバカにしていたNHKだが、最近の日曜夜に放映される「ヒューマニエンス」というサイエンス系の番組は非常に勉強になる。通常庶民からかけ離れたところで展開される、先端技術などはなかなか情報として伝わってこない。それを海外の実験室まで入り込み、取材する行動力は評価にあたいする。

しかしゲノム編集が人体に用いられるようになると、難病や癌の治療などには有益だが、人工的に天才や秀才も誕生させることができるそうで、倫理的にもいろいろと問題が広がる・・・。私の予感では5年後に「オルタナティブ・二者択一」が待っている。それは先端医療を受け入れ、身体を刷新し120歳まで生きるか?あるいは昭和とともに穏やかな思い出を胸に天寿をまっとうするかだ。

これはあくまで推測だが、今の熟年はこれからやってくる未来列車に乗れる最初の世代であり、またネオ・サピエンス新人類の一期生になるかも?そこでどちらを選択するのか心の準備を始めたい。個人的には科学技術の進歩をこの目で見たいと想うので、私は未来列車に乗りたい。でも先のことはわからない。(神の領域に手を染めていく人類に、明るい未来はあるのか?勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

 

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