爆弾オニギリ

ディズニーランドも開園して今年で35周年だという。入園料は徐々に高くなっているが、一向に人気が衰える気配は無い。アジアからも多くの外国人が訪れ、日本観光の人気スポットの一つになっている。まだディズニーランドが出来るまえ千葉県の京成電鉄の沿線には、谷津遊園というこの電鉄会社が運営する遊園地があった。そこにはジェットコースター、観覧車などの乗り物を初め、バラ園やプールなどいろいろな施設があり、ディズニーランドが出来る前までは子供達を連れよく通った。しかし京成が三井不動産と共同でディズニーランドを浦安に開発すると、開園後すぐにこの遊園地は閉鎖されることになる。

「あの彼らが食べている、爆弾のようなあれはいったい何だ!」我々家族が谷津遊園のプールサイドに陣取り弁当を広げていると、隣に座っていた外国人が突然私に話しかけてきた。プールの対岸を指差すので見ると、家族が座って海苔が巻かれた黒いボールのような丸いオニギリを食べている。「ライスボールだよ」と告げると「なぜ黒いのか?」と聞く。「シーグラス、ロールド」だとか適当にいうと理解できなかったようで、なおも不思議そうな顔をして眺めていた。当時の欧米人は日本食など興味も持たず見向きもしなかった。確かにあれは遠くからでは爆弾にしか見えない。黒い色の食べ物は世界中探してもあまり見ない。

時代も変わり現在では、欧米系の人もコンビニのオニギリを食べている光景に出くわすこともある。せんじつ姫路に行く新幹線を京都駅でノゾミからヒカリに乗り換えたら、ドイツ人のツアー客に遭遇した。するとその中の数人がコンビニのオニギリの封を器用に切り、海苔を巻いて旨そうに食べていた。確か欧米人は海草を食べないはずだが、海苔が海草と知っているのか?オニギリもずいぶんと国際的になったもんだと感心した。「この丸いオニギリ、何処から食べれば良いのか?」と姉が若いとき彼氏にオニギリを結ぶと冗談に聞かれたらしい。三角オニギリは神との縁を結ぶ形ということで、正確にはオムスビというらしい。

最近ラーメンを初め日本食を求め、たくさんの外国人が日本を訪れるようになってきている。これからは彼らにもう一歩踏み込んで、和食と和食器のコーディネートの紹介なども、必要なのではないかと思っている。

(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

© 2024 冨岡陶芸工房 勝田陶人舎