年号も変わり令和になると、気が早い人はもう次の天皇陛下が誰になるか?を話題にする。通常なら当然秋篠宮家のヒサヒト親王が皇位継承することになるが、勉学に秀でた両陛下の第一皇女子の愛子さまでもよろしいのでは?という声も上がる。今は男女平等の世の中だ。とくに女性の方々から、かたくなに男系にこだわるのはおかしいとの声もある。確かに英国など海外ではエリザベス女王のように国王が女性になることもある。でも英国の皇室の歴史はおよそ千年というが、その間ローマに侵略された時期もあり定かではない。実際には現在の王国連合国家になってからの三百年というところだろう。わが国の皇室の歴史と比べればずっと浅い。
「皇位継承は絶対に男系男子でなければだめ!」かたくなにこう叫ぶ人がいる。でも太古には女性天皇もいたそうで、なにもそこまでこだわる必要など無いのではないか?と私も思っていた。ところ最近の遺伝子解析技術の進歩により、大変なことが分かってきた。それは男性の遺伝子はYX、女性の遺伝子はXXで子供が生まれると、男子の場合は父親のY遺伝子を引き継ぎYXとなるが、女子の場合はXXで父親側のY遺伝子を継承しないというのだ。そのため女性天皇から生まれた男子は父方他家のY遺伝子を引き継ぐことになり、天皇家のY遺伝子の神武天皇へと遡る遺伝子の継承は消えてなくなる。日本人はDNA解析などない太古からこのメカニズムを感覚的に理解し、父系男子の皇位継承にこだわった。
国家元首の世襲というのは、一般的にその歴史が浅いほど忠誠を強要し人々を弾圧する。まだ2,3世代ではその地位が不安定で心底人々に認知されない。北朝鮮の金王朝のようにまだ僅かに3代ではその座を狙う敵対勢力も多く、いつも暗殺などを警戒する必要がある。元首の我欲や権力欲が消え民衆と馴染むには、まだ数百年はかかるだろう。でもその前に人々の怒りが爆発し打倒されるかも?先日トランプさんが来日し皇居に両陛下を訪れた。そしてその後にすぐ英国に行き、同じくエリザベス女王にも謁見したがこの光景を比較すると差異を感じた。エリザベス女王はまだその歴史の浅さか高齢のせいか、威厳が前にでてきて煌びやかな宮殿の中でなんとなく高圧的であった。
わが国の宮廷皇居はシンプルで余分な装飾もなく清楚である。両陛下は全くの自然体でにこやかに接する。やはり二千年も続く歴史からくる余裕だと思う?
(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)
言葉のあそびに聞こえるようですが、「男系男子の皇位継承」との標記について少し述べさせていただきます。ある人が「男系」よりも「父系」を強調したほうがいいと言っていたことを思い出しました。私も同感です。男性を前出しし女性との性差を感じさせる表現よりも、本質的な「ルーツ」をたどる「父系の皇位継承」との表現の方が望ましく思います。ちなみに私は、アレックス・ヘイリー原作でアメリカ合衆国のテレビドラマ「ルーツ」の黒人(クンタ・キンテ)を思い出しました。「父系」は日本人に限らず外国人にもわかりやすい共通の標記と思います。
コメントありがとう御座います。確かに父系の方が言葉が柔らかく、適切だとおもいます。