「明日喰う飯に困る!」バブル崩壊以降経済の長期停滞で賃金は上がらず、金に悩む人は多いと思うが、喰う飯に困るという人はまだ少数ではないだろうか?現代人は食料危機などほとんど経験が無く、食い物は冷蔵庫を開ければ何かある。無ければコンビニに出かければよいと日常食料の心配をすることはなくなった。しかしこんなこと人類の歴史をたどれば稀なことで、人は常に食べ物を確保することに終始していたのだ。江戸時代まではたびたび飢饉があり、特に1782年の浅間山大噴火の降灰では太陽光が遮断され、気温低下で天明大飢饉が起こる。そのとき全国では数万人が餓死したという。そしてまた1815年インドネシアに位置するスワンボ島のタンボア山大規模噴火は「夏のない年」といわれ世界的に大凶作をもたらした。突然の火山噴火は怖い!いきなり飢えと隣り合わせになる。
9年前の東日本大震災では米が無くなるという噂で店頭から米が消えた。あの時は私も車で米を求め何件かのスーパーを巡ったが、買えずに手ぶらで帰宅した。いま起きれいるマスク、トイレットペーパー不足は食糧へと連想が進む。皆さんがなんとなく買占めに動けば食料パニックも誘発する。今回のトイレットペイパー騒動も、ある市の職員がネットに偽情報を流したことによるようだが、皆がナーバスになっている時にはルーマーも真実として伝わる。でも本当に怖いのは気温低下による凶作で、もし過剰人口の世界が凶作になれば食料を巡って動乱や紛争が起こり、たくさんの人が死ぬことになるだろう。その原因は二酸化炭素排出による温暖化でなく、大規模火山噴火やコロナ(黒点)減少による太陽活動の低下による寒冷化が考えられる。
話が飛ぶがもう何億年も前、かつて地球は全球凍結(地球の全てが氷で覆われる)していたこたがあるらしい。氷河期到来などで一部が凍り始めると氷は太陽光をはね返し、地球は熱を吸収しなくなる。するとますます寒冷化は進みより多くの陸地が氷で覆われ、最後は地球全部が氷結するとのことだ。そして一旦全球凍結するともう永遠に氷が解けることはないそううだ。しかしこの状況を救ったのが火山の大規模噴火で、広範囲な降灰によるものであったという。確かに雪国では春になると雪解けを早めるために竈の灰を畑にまく・・・。そろそろ春も訪れ、溶けた雪の間からヨモギなども芽吹く季節になってきた。しかし流行り病の蔓延で何処もどんよりと濁った空気感!もういい加減にして欲しいとつぶやく。
工房の窓を開け外を眺めると、春の陽光を浴びお隣さんの庭には沢山のフキノトウが覗く。ニッコリ!久しぶりに明るい気分に。(勝田陶人舎・冨岡伸一)