最近コンビニなどで年取った男性が一人で来ると、その対応に困惑することが多いという記事を目にした。どういうことか・・・?自身もまさにその年齢の対象者なので気になった。記事を読むとこの世代の男性は些細なことで、怒り店員を罵倒したりする。そのため若いバイトなどはお爺さんに恐怖心をいだく人も多くいるらしい。
解説によればこれは独居生活を続けると、寂しさのあまり怒りっぽくなったり、軽度な認知症によるものではないか?というような推論であった。でも当事者世代の私から言わせれば違う。これはあくまでジェネレーションギャップによるもので、加齢によるものではない。今の若い人には我々が育った戦後の社会環境の劣悪さなど、想像できないと思う。
私の幼少期、男子は学校や街中でも喧嘩による暴言や暴力は日常茶飯事である。「眼つけやがって!」と視線が合っただけで不良に脅されるので下をむいて歩く。なにしろ生徒の半分は素行が悪かったので常に緊張感をもって通学した。男子は大人しいとナメラレルるので、些細なことでもすぐキレて臨戦する必要があった。
「今の日本は本当にどこも清潔で、人々も穏やかになり平和だよなあ!」という実感を最近強く抱く。だからこのような日本で年寄りが瞬間、昔帰りをして怒鳴れば、怒鳴られたことなどあまりない若い人たちは、恐怖心を抱くのは当然である。育った環境から来る身に付いた習性など、簡単に変えられないジジイもいるので気をつけよう。
70数年生きて感じることは、年々男性が優しくなっているということだ。軍隊帰りのわれわれの父親世代は本当に怖かった。体罰という躾がまかり通っていた。でも3世代も経ると体罰はいつしか犯罪となって世の中から消える。今の男性は家事や子育ても均等に行い、怒鳴ることもあまりないらしい?(いずれ結婚という制度も時代遅れになるかも?勝田陶人舎・冨岡伸一)