茶飲み話・豊田商事
最近のように金価格が上昇し、マスコミでもこの話題が取り上げられるようになると、思い出すのがあの最悪な豊田商事事件である。私がまだ30代であった1980年代の中頃は現在のように金価格が上昇し、金投資がブームになっていた。そこで庶民はそれまでほとんど目にすることのなかった金塊に注目する。そして金銭に余裕のある人は金の購入にはしった。
すると当時「金はこれからもまだまだ上昇しますよ。金を買いませんか!」の巧みなセールストークで電話した後、自宅にやってきて知識のない高齢者に強引に金塊を買わせる悪徳業者が現れた。それが一大スキャンダルとなり世情を騒がせた豊田商事事件である。しかし彼らが売りつけたのは金の現物では無く、その「預かり証」で利子を毎月払うという方法であった。
そして利子は最初は振り込まれるが、ある時からぱったりと連絡が途絶えなしのつぶて!こうして数万人もの高齢者が騙され、その額は2000憶円にも上った。運悪くその金が主に高齢者の虎の子であったため、年金生活が立ちいかず生活苦にあえぐ多くの老人が出現する。そごご問題発覚で豊田商事の社長は暴漢よって惨殺されるが、手元に戻った金額は雀の涙の1割程度の配当金であった。
「かかってきましよ、わが家にも先日金購入を誘う電話が!」最近再びの金ブームで貴金属投資が話題になると、登場するのがこの手の詐欺事件である。現在は電話勧誘の他にスマホなど新手の詐欺事件も頻発しているので、対応を間違えると無一文になる。そこでこの機に及んで再び記憶をよみがえらせたいのが、豊田商事事件などの教訓である。
ただゆったりと一杯の抹茶をいただきたいの一念で茶碗を削り、このブログなども書いている。しかしあまりにも難しい時代に差し掛かっているので、老婆心ながら皆様と情報を共有したく、安全資産であるゴールドにたいする私見など述べております。日々金価格が上昇してますが、これは高インフレが始まるサインなので気をつけてください。(いよいよ金価格が上下に大きく振れる時代になってきました。グットラック!勝田陶人舎・冨岡伸一)