茶飲み話・黄金の茶碗

 

最近は貴金属をネタにブログを書くことの多い私にとって、まさにぴったりな事件が起きた。一流百貨店である日本橋高島屋の大黄金展で、先日純金の茶碗が盗まれた。幸いな事に犯人はすぐに逮捕されたが茶碗はすでに売られ、換金された後だった。この場合もし購入者が盗品と知らずに金を支払ったとしたら、高島屋には戻ってこないのかも?

この茶碗の高島屋での定価は1040万円であるが、犯人が古物商に売却した金額はたったの180万円である。しかしこの純金の茶碗の重量は約380グラムで現在の金価格で換算すると477万円である。しかしこの茶碗を購入した古物商は直ちに別の業者に480万円で売却した。するとこの古物商はたった半日で300万円もの利益をあげたことになる。

「なぜこのような安価な金額で、純金の茶碗を買い取ったのか?」一部ではこの買い取った業者もグルなのではという疑いもあるが、買い取り額が200万円を超えると税務申告が生じるので、犯人が180万円で良いと言ったらしい。でも買い取った後、即刻転売したので、この業者は盗品であると知っていたのでは?と疑われている。

このニュースがここまで大きく扱われたのは、もちろん最近の金価格の上昇である。なにしろ今年に入って20パーッセントも値上がりしている。私が田中貴金属で金貯蓄を始めた25年前は1グラムが千円だったので、現在の価格は13倍近くになっている。毎月コツコツと1万円の小遣いを金貯蓄に回した結果、途中何度か換金したが、今ではそこそこの金額になった。

「純金の茶碗で抹茶を飲んだら、さぞかしリッチな気分になるのでは?」太閤秀吉にあやかり、一度ぐらいは純金の茶碗で茶を飲んでみたいとも思う。でもその茶碗が気に入り、もう作陶はしません!となればワビサビの価値観が消える。(都会から離れ一汁一菜、清貧に生きると悟れば年金だけで十分!円安、インフレ、何も心配はいらないのです。勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

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