秋風

私が今まで生きてきた半生で、いつの時代が良いかったか?と聞かれればそれは迷うことなく、30年前のバブル崩壊に至る前の時代を上げるだろう。確かに当時は私も働き盛りで歳も若く活力に満ち溢れていたが、それよりも会社の終身雇用や賃金、社会保障制度などが今より充実していたと思う。日本人は単一民族で一億総中流などと称し、累進課税も強く大金持ちもいなければ貧乏人もいない、どこの家庭でも大体右並びでそこそこ豊かにくらしていた。ところがバブルとベルリンの壁が崩壊すると状況は一変してくる。特に鄧小平の中国が改革開放政策を打ちだすと、その巨大な安い労働力が自由主義市場へと流入してくる。すると労働集約型の多くの仕事と富が日本から中国へと流失していった。

「ええこの靴、これで5千円か?」今まで一定の値段で売られていた靴や衣料品などの労働集約型の商品や雑貨などが、どれも値崩れを起こし安く買えるようになった。このことは消費者にとっては歓迎すべきことであるが、同時に国内の手仕事も減る。大資本のコンビニなども激増し、個人商店や手作業などで生計を立てていた人は転業を迫られた。就職氷河期と呼ばれる時代がおとずれ、日本は失われた20年になる。この間に累進課税がゆるくなり金持ち優遇税制が実行され、消費税が導入される。そのご会社が儲かっても利益は役員の給料と内部留保に回されて、一般従業員の平均給料はほとんど昇給しない時代が続いている。金利や物価も上がらないので、ある意味バランスは取れているのだが。

そして時の自民党政権が、このような構造的な景気の問題を根本的に考えることなく、景気刺激策として膨大な公共投資に資金を投し続けてたため、国はいつの間にか巨額の財政赤字を抱えることとなった。現在赤字国債を含め年間90兆円の国家予算が立ているが、その十倍以上の借金があっては将来年金など福祉に回せるお金も滞る・・・。現在は科学技術などの進歩によりどんどん便利な時代になっている。しかし働く人間にとっては薄利でノルマもきつく、祝日が多い割りには実際には労働時間も短縮されてない。一人の男が働いても家族を養えないので殆どが共働き!女性も子育てと仕事のストレスを抱えて大変だ。もし家族の(幸福度指数)というものがあって指数をはじき出したら、もう日本はとっくに峠を越えて下り坂だと思う。

もうすぐAI、ロボットがあらゆる職場に進出してくると、10年後には簡単なルーティンワークなどの仕事はなくなる。今度は中国人でなくロボットに仕事を取られる・・・!さて、明日はどんな仕事をすればよいのか?(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎・冨岡伸一)

 

 

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