枝豆

アメリカ人も近頃の日本食ブームと共に、枝豆を食べる人が多くなってきたそうだ。アメリカの広大な穀倉地帯では大豆を大量に栽培している。でも実って枯れた状態で収穫し油をとるためや、家畜の飼料として主に利用しているので、食料としての大豆の意識は希薄だという。しかし来日して枝豆を食べた人が枝豆の旨さを知り、自国に帰って徐々に広めたらしい。最近ではアメリカのスパーでも枝豆を売っているのだと聞く。塩茹でにした枝豆はビールのつまみには最適であるが、日本では今では一年中冷凍の枝豆をスーパーやコンビニで、販売するようになったので枝豆はいつでも食べることが出来る。

「ええ、もう枝豆の季節か」先日、我が家の食卓に早くも採れたての枝豆が登場した。むかし枝豆はホタルが舞うころ現れ、ヒグラシが鳴くころ静かに消えていく、二ヶ月弱のはかない夏のオツマミであった。そしてちょうどこの時期盛り上がるのがプロ野球のナイター中継である。王、長島がいた巨人軍がとても人気があり、誰もが野球の放映を見ていた。読売テレビの7時からのゴールデンタイムには必ず巨人の野球中継をする。「昨日の王の逆転ホームラン良かったよね」などと翌日には挨拶を交わすので、見ないと話題に困る。そこで中継を見ながらの夕飯になるが、まずはその前にビールと枝豆だ!枝豆は箸を使わないので、テレビに注目していても落とす心配が無い。また落としてもただ転がるだけで、床が汚れないので助かった。

「もし枝豆のサヤに豆が一個しかなかったら?考えただけでもこれは問題だ!」めんどくさいので、野球中継のオツマミには向かなかったのではないか?サヤに2,3個豆が付いているので、南京豆より器に手を伸ばす頻度が減ってよい。私の感覚では枝豆のひとサヤの理想は豆3個、三個だと食べやすいしサヤの形も非常にバランスよい。「この紙に枝豆を書いてください」とお願いしたら、ほとんどの方が三個の枝豆の絵を描くのではないか?一個では枝豆に見えない、二個では寂しい、四個ではうるさい。ビールと枝豆のセットこれは日本だけでなく、いつか世界中に広まっているのかもしれない!海外に住んで夏場バールで日本人友だちとビールを飲んでいると、「ここに枝豆があったら最高だな」と彼は呟いた。

夕方ツマミの枝豆にジョッキでビール一杯。エンジェルス大谷選手の試合を、この時間に見られたら最高なのだが!

(千葉県八千代市勝田台、勝田陶人舎)

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